なんで葉山なの?
我が家は、2018年の2月ごろから、本宅のある東京とは別に、神奈川県の葉山町にも拠点を持ち(最初の1年はアパート賃貸、その後、一軒家購入)、毎週末を葉山で過ごすというライフスタイルを続けています。
最近よく、お友達から「ところでなんで葉山なの?」と聞かれることが多くなってきて、聞かれるたびに喜んで話すのですが、話すと若干長いストーリーなので、それを一度noteにまとめておこうと思いました。
1. はじまりは、休日の過ごし方問題
幼い男子二人をもつ親として、休みの日に近所の公園に行くこともあったのですが、どうしても一人当たりの面積が小さい。親子で本気のおにごっことか、サッカーとかをやるわけにもいかず、子供は遊具、大人は少し離れてその様子を眺めるという時間の過ごし方になってしまっていて、子供はそれなりに楽しんでいるけれど、親は楽しめていないな、という感覚がありました。
私も夫も「可愛い子供たちの笑顔のためなら、苦になりません♪」というタイプではなく、「自分の人生の時間を妥協したくない」とか「どうせやるなら、少しでも自分にとって有利(楽しく)になるようにデザインしたい」という、他人に厳しく自分に優しいタイプなので、この「休日問題」にどう対処するかについて、よく夫婦会議をしていました。
小さい子供のいる家族が、広大な場所でのびのびと過ごしたい時は、とりあえずキャンプに行くものだと思っている私ですが、夫はキャンプ経験が無く超インドア派(←これは追々書くつもりですが、その後びっくりするほど激変するよ)のため、興味無し。私は幼少期にキャンプをやりまくったものの、興味の無い夫をモチベートしてまでは行く気無し。という状態でした。
2. キャンプにハマりだした2016年
それがある日、超インドア派の夫から「嬬恋村に無印のキャンプ場があって、そこに行くのはどう?」という、驚きのお誘いが。
なになに、どうしたどうした、と詳細を聞いてみると、どうやらその広大なキャンプ場の敷地内に、夫が尊敬する坂茂氏が設計した、「家具の家」なるものがあり、そこに泊まれるならキャンプに行きたいとのこと。
...言っとくけどそれ、全然キャンプじゃないからな。
しかも、その「家具の家」は超人気で、なかなか予約が取れないのだが、たまたまキャンセルが出ているのを見つけたらしく、いろいろタイミングが重なり、私たちは、群馬県嬬恋村にある無印のキャンプ場(の中にある豪邸)へ行くことになりました。
「家具の家」での一泊二日は、本当にすばらしかった。自然の中で過ごしたことのない家族が、いきなり大自然(の中の豪邸)に来たわけなので、自分たちが思い切り使える面積の広さや、空の広さ、家具の家のクオリティーにいちいち感動していました。
夜、私が、その辺の木の枝を拾い集めて、着火剤無しで焚き火をやりだした時には、超インドア派の夫の感動は頂点に達し、「キャンプ、いいね!」と言っていました。
...もっかい言うけど、これ全然キャンプじゃないからな笑。
これが、我が家の初キャンプ(もどき)でした。
この日から、私たちは、本物のキャンプもしてみたくなり、用具を揃えはじめ、いろいろなキャンプサイトに行くようになりました。
3. キャンプしたいときにキャンプできない
東京近郊でキャンプをしようとすると、「キャンプサイト」なるものを探して、予約をし、決められた区画にテントを張るなりしなければならない、ということを、私は知りませんでした。
海や山、川で程よいスペースをみつけて、そこにテントを張ればキャンプの始まり♪の田舎とは、大きな違いだと思いました。
しかも、自分たちがキャンプに行きたいと思う時期には、みんなも行きたいわけで、そうなると、価格が上がるばかりでなく、挙げ句の果てにはいっぱいで予約が取れなくなる、ということも学びました。
我が家のリサーチ&予約担当の夫は、「家具の家」以降、毎週末でもキャンプに行きたい人になっていて、お目当てのサイトに連絡してみるのですが、予約できなかったり、キャンセル待ちになったりすることも度々で、次なる欲求が生まれておりました。
「毎週末、自分たちが行きたいときに、いつでもキャンプができる土地が欲しい。」
からの
「行くたびにテントを張って片付けるのは大変だから、ミニマムな小屋付きで。」
さらに、夫婦会議を重ねた末、
「どうせ小屋を建てるなら、電気や水道、トイレもある、家でいいんじゃないか。」
という結論になり、もう一つの家を持つことを真剣に考えるようになりました。
4. 軽井沢に魅了された
もう一つの家 =「別荘」= とりあえず軽井沢だよね、という安直な理由で、まずは、軽井沢の別荘貸しサービスを利用してみた私たち。嬬恋で感じたような、大きな空と気持ちの良い空気(そして素敵な家)を味わいつつ、おしゃれなカフェやレストランもあって、すっかり軽井沢に魅了されました。
東京へ帰る車の中で、夫はすでに、軽井沢で家を探すことを検討し始めていました。一方、私はというと、軽井沢は間違いなく気持ちが良いけれど、毎週末通うには、片道3時間超えはちょっと遠いな、という懸念がありました。
車の中でそのことを議論していると、突然、軽井沢の街中で交通規制が始まり、しばらく停車を余儀なくされました。数分経っても動く気配がなく、何待ちなんだよ、と思い始めたころ、警察のアナウンスが聞こえてきました。
「このあと、天皇皇后両陛下の車両が通るため〜〜〜。」
そこで、私、ハっとしたのです。
「なんで私たち、今回、軽井沢に魅力を感じたんだっけ?自然を求めてはいるものの、本当のキャンプ愛好家ではなく、できればテント張らずに済む方がいいし、トイレも綺麗な方がいい。危険と隣り合わせのジャングル的なところではなくて、何なら、周りにちょっと都会的なお店もほしいと思ってる。
そういう条件がそろっているエリアってあまり思いつかないけど、軽井沢には、それがすべてあるよね。それってもしかして、軽井沢には皇室の御用邸が存在していることによるんじゃないかな?ということはだよ、御用邸のある地域をあたっていけば、ある程度、静養できるような自然あふれる場所でありながらも、その地域の人々や街の雰囲気は、気品に満ち溢れているんじゃないだろうか。」
この主張に、夫も深く納得しています。
「確かに、その仮説は正しいかも。じゃあまず、御用邸があって、軽井沢よりも家から近い、葉山から当たってみようか。」
というわけで、私たちの興味の対象が、葉山になり、今に至ります。というのが、ひとまず葉山にたどりついた経緯です。
今後、葉山との関わり方がどのようになっていったのか、少しずつ書いていけたらいいなと思います。
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