22.弟のケア
我が家には、入院している長男の他に、2歳離れた弟がいます。長男の発病以来、長男のケアについては、自動的にと言うか、状況的に行わざるを得ない状況だったので、次男(3歳)に対しては、敢えて意識して向き合うように心がけていました。
特に母親である私は、放っておくと病気の長男にばかり意識が行ってしまうに違いないと、どこか客観的に自分のことを見てもいました。
ですから、本当は何日間でも連続で入院付き添いはできると思っていましたが、敢えて夫と交代制にし、最低でも2日に1回は次男と家で過ごすようにしました。(※小児科病棟には、両親と祖父母以外は入れない規定になっているため、たとえ弟であっても面会することができないのです。)
私が病室で泊まる日は、やはり次男は「お母さんに会いたい」と泣くことも多々あったようです。普段から、お父さんよりもお母さん派の次男でしたので、そうなることは容易に想像ができました。
普段は気が強くて、照れ屋で、あまり可愛らしいことをしない次男ですが、ある時、病院にいる私のためにお手紙を書くと言って、クレヨンで家族4人の絵を描いてくれました。家族4人がそれぞれのイメージカラーの忍者という設定です。
説明が無ければ、それが忍者であるということは到底分からない絵ですが、それはもう、ただただ嬉しかったです。
また、私が保育園に迎えに行く時は、満面の笑みで駆け寄って来て、たくさん話してくれました。その時はできるだけ次男に集中して、たっぷりスキンシップを取るようにしました。
3歳でも、家族がいま踏ん張り時だということは、なんとなく感じているように思いました。そして、彼なりに寂しさと戦いながらも頑張っているのだと思うと、1人の人間として尊敬の念すら覚えました。
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