短歌33「花筏すら」
霜降り肉通販見つつ作歌する 揺れる頭にホトトギス来る
毛布のぬくもり残る 別れてる自分の温度あなたの温度
雑草がぼうぼうと生えても住んでる近所の家の桜が綺麗
歯磨きをゆっくり君はプラレール遊ぶ子供だ行ったり来たり
手癖の悪い子リスが季節盗み森に消えた春遠からじ
とんがった心治す甘い甘え 好きな音楽かけてあげよう
パンはだめパスタもだめで君何を食べるというの春爛漫に
血管のような隧道進んで夢は深く君を手繰りよす
涼しい麻の服買ってきた スーパーで見たスイカの赤
恋しいと思うかもしれぬ知らぬ街 花いかだすら美しくなく
雨の降る小江戸しとしと傘さして人と妖怪すれ違いたる
髪の毛を捨て爪を捨て臍の緒も親まで捨てるそれは人です
どうして連れてゆくの世界まだ鮮明なのに声聞こえるのに
即席の花見でビール そこらの家が売ってた冷たいビール
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