短歌56「童話」
長い髪だった頃は童話だった髪の匂いで夢を見ていた
夢見る大きなくじら目が覚めた新芽の生えるピノキオの鼻
パン撒いてたどって帰る計画で鳥が飛び立ち失敗を知る
くちづけを受けてリンゴを吐き出した ここにいたくないのよ小人
厳重に串を捨てる突き刺して眠り続ける茨の骸
いつまでも子供のままでいられたらタイガーリリー凛とした顔
つるつると万年筆が滑る時足の指にもインクが染みて
鳩が飛ぶおばあちゃんちの庭に二羽冷たい水を飲ませてもらう
ネックレス置いて帰った星狩りの時間きたからまた来年!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?