短歌34「月もたぬきも」
ココナッツキラキラの味甘い味 甘い初恋なかったけれど
いじめられまた庇われて同じ色出せずにいても許されてきた
詮無き問答続け枯れ果ててドライフラワー 出てくかお茶を
特等席でも死角はあってまだ横顔をよく見ていない
うたの数ほど恋してることにして大事なものは隠してしまう
歌並べ色合いを見る黒多き 伸びるパキラの先はキミドリ
花写真撮っていたこと思い出すカメラロールを遠く手繰って
ヤマトさん一瞬の笑み返せずに香りのようにドアに佇む
ネットにて踊る目を閉じ切り傷も辞さない覚悟また、花のよう
交通のルールみたいにあなたにもルール遵守し会いに行きます
薔薇におう父赤い花に変わって花多き春を祝っている
髪洗う昔の長さ思い出すくるくる癖毛好きだったこと
缶ゴミの収集時間あさイチに 不安も捨てて爽快な音
北欧のカーテン ソファのカバーにしフィヨルドの島足首乗せる
逆毛立つじゃがいもの花を嫌う頃 月もたぬきも櫂をなくして
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