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酒部朔
2022年10月23日 02:49
台風とメランコリア「星」の付く街の皮膚科に向かう昨日の台風の尻尾がまだ停滞している風が丸くわたしをくるんで強い力でシャツを巻き上げた髪の毛はもうぐしゃぐしゃで直す力もない坂道は長く続いて息が上がるのでマスクを外して新鮮な空気を肺に満たした指先にクトゥルフの目玉のような水泡ができてその数は日々増えている宇宙から来た神話生物の目玉は大小さまざま夜になるとたぶんそいつらは蠢いて
2022年10月3日 06:25
宇宙人がやってきてあたしの手首を掴んだ燃えるような夕焼けだった薔薇の花びら散らしたような今まで見たことのない、見たことのない赤おそろしく綺麗な涙が横に流れていって納屋の床に滴ったよく見るとあなたも泣いてる行かないでくれと懇願しているごめんなさいあたしの脳は全てを拒否して忘却の津波に揺れてる古いホウキや錆びたオイルの缶埃を被ったテントだとかそういうのはわかるのあなたは誰な