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事実は小説よりも奇なりを人生で一番実感したはなし

時期が前後するが、婚活パーティーに行くようになった時期からいくつかのマッチングアプリに登録しだした。
Pairsとかomiaiとかゼクシィ恋結び、タップル、オーネット、ブライダルネットとか色々やってみてた。
多分マッチングアプリ紹介サイト書けるくらい色々やってた。


マッチングアプリとは恋人が欲しい男女が登録し、写真やプロフィールをもとに気になる人と連絡を取り、双方の合意を得たらLINEを交換したり、電話したり、会ったり、という今時の出会いツールである。


アプリを眺めている時、ある男の写真で手が止まる。
DV男に似ている!まさか本人?
そんな思いからメッセージを送ってみると返信が。
結果全くの別人だったのだが、すごく好きだった人に似ているという理由だけですでになんとなく惹かれてしまっていた。
今思うと、この時まだ深層意識ではDV男の呪縛から抜け出せていなかったのだと思う。


実際に会ってみることになったのだが、写真だけじゃなく実物も似ている。
実はバツイチなんだ、との告白をされ多少動揺はしたが、正直バツイチなんて何の問題もないわというくらいヤバイ男としか付き合ってないので無問題。
しばらくしてお付き合いを開始することとなった。


5歳年上だったが美容師の専門学校に行っており、現在は美容室でバイトをしている生活。しかし実家の事業を手伝っており、そこからの収入で生計を立てていると話していた。
新築のわりといいマンションに住んでおり、家電家具も良い物を揃えており、このマンションのローン組めるならそこそこ安定した定期収入があるんだな、と判断し、借金問題はクリア。


付き合ってからもDVもされないし、パチカスでもないし、浮気も多分してなさそうだし、良い人じゃん!と思っていた。


ある日LINEの返事全然返してくれない!って言われたからいっぱい送ったら全く返信がなくなった。
メンタルの病気はあったので、もしかしてそれでヤバくなってるのか?と思ったがそれにしても既読にもならない。


毎日おはようとおやすみの連絡が欠かさず来てたのにそれがぷっつりなくなるのはちょっと怖い。自殺でもされてたらどうしよう。ちょっと怖いがメンタル的な問題なら追撃するの良くないし少し待とう。


そこから2週間ほどたち、いくら何でもこんなに無視されんのは我慢ならない!と思って、「もうダメならダメでちゃんと別れたいし、荷物取りに行きたいから連絡ください」と送ったが既読にもならない。

さらに2週間ほどして、友達と遊んでいるときにこの話をしたところ、電話してみなよという事になり電話をかけてみるがつながらず。仕事用と個人用で2台持っていたのだがどちらもつながらない。
着信拒否されているかもしれないと思い、友達の電話から2台ともかけたがつながらない。
携帯が止まっているのでは?ということになり、マジで死んでたらどうしよう、という気持ちになってくる。
お店に電話してみよう、ということになり友達が美容室に電話してくれたが、お店の人には、急に辞めてこっちも連絡取れなくて困ってると言われる。

だんだん背筋が寒くなってくる。
流石に死んだら親が店には連絡するよな?
どういう状況なんだこれは?
失踪…?消されたとか・・・?


そこから数日後、LINEの通知が1件。


あの美容師からである。


今更なんの連絡なのか、怖くてすぐには開けなかった。が、意を決して既読にする。


美容師「連絡できなくてごめん。新聞見なかった?」

 私 「新聞?どういうこと?」

美容師「7月○日の新聞見てみて」



なにそれめっちゃ怖いじゃん新聞になにが載ってるんだよ怖すぎるよ。

とりあえずフルネームと日付で検索する。

まさかの記事のタイトルに目を疑う。

「女性 ナンパ断ったら殴られた」


何と女の子に殴る蹴るの暴行を加え、顔や胸に打撲などの重傷を負わせた傷害の疑いで逮捕されていた。
女の子がナンパを断ったら一方的に20〜30回殴ったらしい。
そしてその記憶がないと。


これは・・・・・


一歩間違ったら完全に私も被害者になっていたかと思うと一気に震えが止まらなくなった。


DVもアル中も浮気もあったじゃん!!!
またしても見る目ナシ!!!!!!

釈放されてようやく連絡できるようになり、今までのことなど直接会って説明したいと言われたが、正直恐怖しか感じられず、新聞が全てじゃないと言われたがそれを信じてあげられるほど付き合い深くないからごめんなさい!!!!ということでお別れした。

その後ググったら何年か前に大麻でもパクられてる事がわかりダブル役満!!
無事ダメンズの歴史に名を刻んだのでした。

後日談


数ヶ月後、友達の主催する異業種交流会に参加した時のこと。
80人近い人がいたので、半分くらいの人としか話せず。終盤になりふと後ろを振り返ると見たことのある人が。

そう、あの美容師である。

会の途中だが気がづいた瞬間に逃げ帰った。
あの事件のあと地元に帰ると言っていたのにまだ札幌に残っていたのか。そしてこんなとこに出てきているのか。


彼は今日もススキノのあなたの隣に潜んでいるかもしれない。


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