母と娘のディスタンス
不安定なメンタルの中、いやなタイミングで母親から立て続けに連絡がきてさらに揺さぶられる豆腐メンタル。
「母のもとに生まれて辛かった?」
「時間を戻せるならもういちどあなたを幸せに育てたい」
「良い母親じゃなくてごめんね」
毒親をもった人のエッセイ集を以前読んだとき、自分の親が毒親だとわかりながら期待して振り回されてしまうのは、いつか「ごめん」「ありがとう」という言葉が聞きたいからなのだと多くの人の振り返りの中に書いてあった。
私は知っている。
たぶん母は私から「そんなことないよ」「大好きだよ」「良いお母さんだよ」という言葉を聞きたいんだと。
ずっと距離を置いて暮らしている私に許されたいのだと。
母からの連絡でまだ冷静さをなくしてしまうような自分に、そこまで高度な対応ができるわけない。だって1ミリもそんなこと思っていないのだから。
冷たい娘だろうか。
もちろん感謝はある。してもらったことも覚えている。
けれど、それ以上に心身共につけられた傷があまりにも大きくて深い。
お互いにとって最善なディスタンスに踏み込まれるのが我慢ならない。
私に対してそんなことを聞いてくる神経がそもそもどうかしてる。
既読にできずどう返信したものかと逡巡する私になんかお構いなしに、どんどん自分の懺悔だけをぶつけてくる。
そんなのちらしの裏でやってくれ。