『Beep21』セガ・アーケード メモリーズ by 元『ゲーメスト』ライター 豊臣和孝-memory14- 爽快&豪快さを重視! 濃いテイストの3D対戦格闘「ファイティングバイパーズ」
1980年代から1990年代を中心に、セガのアーケードゲームについてゲームセンターで稼働していた当時の雰囲気、ゲーマーの間でどのように盛り上がったのかなどを綴っている『Beep21』好評連載『セガ・アーケード メモリーズ』。今回はAM2研による「バーチャファイター」シリーズと並ぶひとつの3D対戦格闘ゲーム「ファイティングバイパーズ」をお届けします。当時、本作を熱心にプレイしていた元『ゲーメスト』ライターの豊臣和孝氏はどのように遊んでいたのか。また、当時のゲームセンターはどのような雰囲気だったのか……。じっくりと語っていただきます。ぜひ最後までご覧ください。
▼豊臣和孝氏による過去のコラムは以下からご覧ください
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今回の執筆者 : 豊臣和孝氏(元『ゲーメスト』ライター)
AM2研の3D対戦格闘ゲーム「ファイティングバイバーズ」
今回ご紹介するのは、1995年にアーケード版がリリースされた3D対戦格闘ゲーム「ファイティングバイパーズ」です。ゲームの舞台は、不良少年少女のあいだで金網デスマッチが流行していた近未来の街アームストンシティ。プレイヤーはアーマーを装着した8人のキャラクター「バイパーズ」たちから好きなひとりを選び、市長が主宰するトーナメントに参加し優勝を目指します。
操作系は1993年にリリースされたセガAM2研の傑作「バーチャファイター」とその続編「バーチャファイター2(1994年)」同様、8方向レバー+3ボタン(パンチ、キック、ガード)を採用。外観的な特徴としては、「濃い」「(モノによっては)バタ臭い」と言われたキャラクターデザインに触れないわけにはいきません。「バーチャファイター」シリーズもなかなか個性的なデザインでしたが、近未来の不良少年少女というコンセプトも手伝ってか、パソコン通信のゲームコミュニティ界隈での評判は「カッコイイ」「かわいい」などの賛辞ばかりではなく……いわゆる「クセが強い!」といった感じでした。
念のためフォローすると、前向きではない意見も決してネガティブ一辺倒だったわけではありません。あくまでも「自分にはちょっとノリが合わないかも」くらいで、ゲーム誌で情報が先行していた時点では「まずは実際にやってみないと」といったスタンスが大勢だったと記憶しています。でも「サンマン」に対しては結構シビアな意見もあったかな……(余談ですが、サンマンは強烈な投げ技を武器に本作最強キャラクターと称されるようになります)。その一方で、女性キャラクター「ハニー」は当時のコスプレ界隈から早々に注目され、セガ公式コスプレイヤーさんなどがイベントで好評を博していたことを覚えています。
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