『Beep21』宮路洋一氏がメガドライブミニ2実機体験プレイで振り返る・前編「シルフィード」「天下布武 英雄たちの咆哮」開発秘話
10月27日に発売される
メガドライブミニ2には
メガCDの名作タイトルが収録されると
明らかにされ、大きな注目を集めていますが
ゲーム アーツのタイトル群は当時から
どの作品も高い評価を受けており、
収録されたタイトルはファンからも
歓喜の声が多く聞かれています。
今回は当時の制作に携わった宮路洋一氏に
メガドライブミニ2の実機で各収録タイトルを
見てもらいつつ、それらのタイトルが
いかにして産み出されていったのか
について開発秘話を語ってもらいました。
まずは3Dポリゴンを駆使して
驚異的な映像を産み出した
「シルフィード」とメガCD最初の
タイトルとしてリリースされた
「天下布武 英雄たちの咆哮」の
2タイトルについて、見ていきます。
30年前のあの当時に、これらの
タイトルで見せつけられた革新的な
映像はどのようにして実現したのか?
数々のエピソードが紐解かれていきます。
宮路氏のインタビューはこちらでも
掲載していますので、あわせてぜひご覧ください。
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まずは宮路洋一氏に
メガドライブミニ2の実機を初めて
見た感想を語ってもらいました。
よくこんな小さいのに収まったよね
──メガCDというと、当時は49,800円で、ソフトも7,800円とか9,800円とかのものもありましたが、今回のメガドライブミニ2は9,980円(税別)で「LUNAR」の1作目と2作目や「シルフィード」「ぎゅわんぶらあ自己中心派」なども含め、60本もの名作が収録されています。実際に実物をご覧になっていかがですか?
宮路 手に取って驚いたけど、ちょっと大きめな名刺ケースみたいにちっちゃいね、これ。こんなのにほんとよく入ってるね。あと、値段ね。安いでしょ。どう考えても(笑)。アーカイブとして見ても、こういう物理的なハードはいいよね。僕はゲームのアーカイブ(保存・記録、保管)ってすごく重要だと思ってるんだけど、今のオンラインサービスのゲームって、実はちゃんとしたアーカイブになってないと思ってて。だって、そのオンラインサービスが終わっちゃったら、遊べなくなっちゃうじゃないですか。昔遊んでたオンラインゲームとかも、(サービス運営が終わったら)二度と遊べないのと同じで。そういうのに比べると、こういう物理的なゲームパッケージにされて、ずっと手元に残して遊べるというのはすごく嬉しいよね。
──実際、今から昔のメガドライブとメガCD本体を接続してソフトも引っ張り出して遊ぶ...というのはかなり大変でしょうから、すぐに遊べるという点でも楽ですよね。
宮路 もちろんね、古い当時のメガドライブで遊ぶっていう人もいっぱいいると思うけど、それ(当時のハードやソフト)だって、やっぱり30年も経ってると壊れてきちゃうからね。こうやってアーカイブ資産が残るのは、当時のソフトを作った僕らから見ても「失われない」っていう意味でもいいなと思います。こういうのはちゃんとした財産として残せるからね。
──収録タイトルも、バランスがいいというか、どれも結構遊べますよね。
宮路 30年前のゲームって、今の若い子たちは見たことがないゲームなのかもしれないけど、逆にそれが新しくて面白いっていう人もいっぱいいると思います。個人的には最近のゲームって、マニアックで一般の人が遊べるゲームが少なくなってきてるようにも感じているので。グラフィックなんか、見た瞬間面白そうと思っても、自分にはやっぱり難しそうだから、プレイするのはあきらめる...みたいなところがあるというか。ある意味、ハイスペックですごすぎちゃって、逆にハードルを上げちゃってる部分があると思う。だけど、(メガドライブミニ2に収録されている)ゲームって、誰でも遊べるゲームになってますよね。
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──意外と昔のゲームユーザーには、いい受け皿になっているかもしれませんね。
宮路 ゲームの重要な部分って、遊びをちゃんと体験できることが重要なので。ファミコンがスーパーファミコンへと進化した時、それについていけなくなった人が出てきても、ちゃんとゲームボーイが出てきて、ちょっと(難易度や手軽さも初心者用に)戻ったじゃないですか。あれもちょうどいい受け皿になってたと思うんです。今どきのゲームも、進化しすぎたゲームの受け皿に一時期はモバイルゲームがなっていた部分があったんですが、今はモバイルゲームも進化してきてしまって、ライトなユーザー層というのを受け止める場所があんまりないと思うんですよね。そういう意味でも、こういうメガドライブミニ2みたいなものはちょうどいい、というのはあると思う。これだったらみんな遊ぶじゃない、気軽にね。ジャンル的にも全部入ってるし。だから、これが出たら、たくさん実況動画とか上がったりすると思うんだけど、それを見てる人も、単に視聴するだけでなくて、たぶんみんなやりたくなると思うの。簡単だから。
あの当時、メガCDを選んだ経緯
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『Beep21』メガドライブミニ2臨時増刊号
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