「SEGA SOUND STREET on Beep21」01-4 デイトナUSA─光吉猛修─
セガサウンドの顔・光吉猛修氏の回顧録コラム4回目公開!
1994年にアーケードでリリースされた「デイトナUSA」のボーカルサウンドで衝撃的な存在感を生み出した光吉猛修氏は"歌うサウンドクリエイター"としてセガサウンドを牽引し続けてきましたが、光吉氏自身による当時の回顧録シリーズ「SEGA SOUND STREET on Beep21」を『Beep21』で連載中です。
▼光吉猛修氏のコンプリート版インタビューもあわせてどうぞ!
2024年に30周年を迎えた「デイトナUSA」のサウンドがどのようにしてできていったのか、について詳しく光吉氏自身が振り返っていきます。
本記事を読んで感想や当時の思い出を書いてくれた人に抽選で光吉猛修氏の直筆サイン入りCD『LET'S GO AWAY THE VIDEO GAME DAYTONA USA ANNIVERSARY BOX』のプレゼントもありますので、ぜひ最後までご覧ください!
CDプレゼントは
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#光吉猛修
と入れて「本記事の感想」や「デイトナUSAのサウンドについての当時の思い出」をX(旧Twitter)でポスト(※旧ツイート)してくれた方から抽選で2名の方に光吉氏の直筆サイン入り「デイトナUSA」のサウンドトラックCDをプレゼントします! みなさんもぜひポストしてきてくださいね!
▼あわせて『Beep21』で好評連載中の回顧録シリーズもご覧ください!
※本記事はこちらから見ることができます(※下の「2024年間購読版」はかなりお得でオススメです)
◆「2024年間購読版」にはサブスク版にはない特典の付録も用意していますのでぜひどうぞ!
『セガラリーサウンドの布石となった1曲: Pounding Pavement』
「DAYTONA USA」のコースは全3種ですが、ゲーム中の曲は都合4曲あります。4曲目のこの曲は実は当初制作を予定していない楽曲でした。正直、何故この曲を作る事になったのか記憶が定かではありませんが、予定していなかった、という点は明らかに覚えています。
というのも実はこの楽曲、PCMデータのマスクROMのエンド以降に制作する事になったからです。サウンド用のPCMデータに限らず量産をする為にデータを格納したROMを「マスクROM」という形で追加修正出来なくなるリードオンリーの状態にする事です。
ですので当時は、ソフトエンドの前に「マスクROM」の締めがあり、その後プログラム的な修正を含めた微調整を行いながらファイナルを迎える、というのが一連の流れの中、マスクROM締めはデータ的な間違いを犯せないシビアなマイルストーンだった訳です。
この文章を書いていて、何となくこの楽曲の発端の経緯をうろ覚え的に思い出しているのですが、チーム内のやりとりの中で
的な会話があった様に思います。あった気がするだけで、実は私から言い出した可能性もありますが、EP-ROM(書込可能なプログラム格納ROM)にMIDIデータを格納しているのでマスクROM締め後でも大丈夫、という判断をした記憶は残っています。
サウンドの話で言うと、このEP-ROMの中にサウンドドライバ、楽曲や効果音、音声を管理するテーブルデータ及び楽曲の演奏に必要なMIDIデータが格納されています。上記マスクROMは単純にPCMデータのみが入っていて、役割が分けられていました。
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