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ごきげんよう、遠くの町の髪切り屋さん

2022.11.12(土曜日) hair salon

朝5時のこと。
リビングでベリベリ、ベリベリ...という強力ガムテープをロールから剥がす音が何度も聞こえる。耳をすまして注意深く聞いていると、ロールから剥がしてどこかに貼ってまた剥がして貼るという行為を繰り返しているようだった。猫がそんなことをするはずがなく、やってるのは夫だとわかっているけど一体こんな朝早くから何をやっているのだろうと思う。
そっと起き上がってリビングに行き「何してるの?」と聞くと、猫が使うハンモックの芯になってるところが折れてガムテープで補強しているとのことだった。夫は夜中から朝までリビングで映画を観ていたらしいのだが、芯が折れて猫がハンモックから落ちたんだそうだ。それで補強してあげてるということらしい。
そういえば、最近うちの猫は太り気味でその体重に耐えきれず近いうちに折れるだろうと私は思っていたがそうか…折れたか。
「よろしくね」と言って私はまた寝た。

それにしても寝たのはいいが、今使っている毛布に変えてから寝ている最中に足先が外に出てしまい気持ち悪いったらない。この毛布の構造にそういう不具合があるのか、それともたんに私の寝相が悪いのか…と、今朝真剣に考えていたら、あることに気がついた。毛布を縦横反対に掛けていた。ダブルサイズなので縦横がわかりにくいと言えばそうなのだが、あまりのうすのろ度合いに自分で呆れる。でも原因がわかって良かった。



朝からヘアサロンに行く。
いつもの近所のサロンではなくて、今日はちょっと遠くの町まで行った。
友人が地元でサロンを開いたのでそのお祝いを持って行くのと、せっかくだからカットと毛染めをしてもらうことにした。
彼女は、以前都会の真ん中でお店を持っていたのだけど、なんというか生存競争に負けた感じで地元に戻ってしまった。その後自宅を改装して1階を店舗にして、今はお客さんひとりひとりとじっくりと話し合って施術する方法を選んだみたい。私のために4時間の時間を確保してくれてゆっくりとおしゃべりしながらカットして毛染めをしてもらった。お茶やお菓子も出してくれる。お客さんにゆったりした気分になってもらうようにお茶を飲みながらどういうスタイルにするか決めるそうだ。
以前よりすごくイキイキしていて幸せそう。
1日にできる人数は限れているけど、じっくりと話し合ってやっていく方法がすごく自分に合ってると言っていた。
たぶん、以前は無理してたんだなぁと思う。競争をすればいろんなことの向上に繋がるというメリットもあるけど、その分自分が本当にやりたいことができなくなるというデメリットもある。これは美容師だけの話ではなくどんな仕事でもそうだろうなと思う。
どんな方法でもいいから自分に合ったやり方でやるのが一番いい。流されるのが一番カッコ悪い。そういう意味では彼女は自分のやり方をちゃんと見つけることができてカッコいいと思う。
遠い(電車で1時間)から頻繁に行くことはできないけど、時々遠足気分で行ってもいいなと思う。

帰りは「暑い、暑い」と言いながら帰ってくる。
夏日(25度)ですってよ。



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イトカズ
読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。