酒好き主婦の ときどき ホテル生活 vol.1
まず主旨から書こうか(知らない方もいると思うので)
数年前、このnoteとは違うサイトで同名の記事を書いていたが、今も収束のつかない流行病のせいで実行に移せなくて泣く泣く中断していたこのシリーズを再開することに相成った。本当に喜ばしいことである。
と、大袈裟に書いてしまった。また反省。大袈裟に書くつもりはないのだが指が勝手に動いてしまう...…大袈裟人間です、私。
読んで字のごとく酒好き主婦(私本人)が月に1〜2度ホテルライフを楽しみながら好きなお酒を誰に遠慮することもなく飲み、思ったことや考えたことを誰に忖度をすることもなく表現するというドキュメンタリーだ。
と、また大袈裟な表現になったが、これは私の趣味で、現実逃避でもある。
スイーツ好きがスイーツ食べ放題に行くように、ゴルフ好きが朝早くからゴルフ場に行くように、女好きが風俗店にせっせと通うように、私はホテルでひとり飲みを満喫するのだ。ただそれだけのことだ。
(決してホテルの査定とか、お酒の紹介をするのが目的ではない)
なぜひとりかと?ひとりじゃないと自分の本音がわからないからだ。大勢で飲む楽しさもある。サシで飲む楽しさもある。でも自分以外の人がいる場では必ず『言ってはいけないこと』が出てくる。それが嫌だからひとりなのだ。
「ひとりでいる人=寂しい人」という構図をいまだに持っている人がいたら、もうその考えは平成と同時に終わっていると考えた方がいい。
私の友人で、やはり家族で都会に住んでいる人がいるのだけど、伊豆の方に小さな別荘を買った。その人は私がホテルに行くのと同じように、月に数回別荘でひとりで過ごすことを趣味としている。山菜を採ってきて料理をしたりパンを焼いてみたり、理由は私と同じだろう。ひとりになることによって自分をリセットさせるのだと思う。
本文は長いです。
長いので真剣に読むのは時間の無駄です。
流して流してね。
どうせ酒飲み女の戯言です。
(この記事は、ボイスレコーダーの録音したものをテープ起こしして記事にしています。よって奇妙な言葉が出てきますが、ご了承ください)
vol.1 やっぱりにやけてしまう。
2022年8月中旬のよく晴れた暑い日
[ HOTEL HANSHIN ANNEX OSAKA ]
15時のチェックイン時間のちょうどに着いた。どんな待ち合わせなどでも丁度に着くことがちょっと恥ずかしいと思っている私はやっぱり今日もちょっと恥ずかしかった。
ここのスタッフはいつ来ても気持ちがいい対応で心が和む。早速荷物を部屋に置いてホテルの1階にあるスーパーで今回のお酒とおつまみを買いに行く。
シャンパン(ハーフボトル)赤ワイン(ハーフボトル)ビール2缶 缶入り白ワイン、チーズ、かっぱ巻き、あんみつを買う。
数日前からかっぱ巻きがどうしても食べたくて美味しそうだったので購入。
部屋の冷蔵庫にそれらを入れて部屋着に着替えると「さぁもう私は自由よ!」とばかりにベッドにダイブする。数分間ベッドの匂いを嗅いでさっきしまったばかりのシャンパンを取り出して飲み始める。
『酒好き主婦のときどきホテル生活』なんてやっぱり大袈裟だなと思う。ホテル生活ではないやん。滞在やん。と思うが、これは変えない。
よく「旅に出ます」とか言いながら1週間ほど出かけたりする人がいるけど、それは「旅」ではない「旅行」だと思う。旅っていうのは帰る日時も決めないまま片道切符でどこかに行って最低でも2ヶ月以上滞在することを指すのではないか(あくまでも私の考え)
と、言いながら自分の『ホテル生活』を変えないのは本当に私って身勝手だと思いながらシャンパンの一杯目を飲み干す。
以前「いつもシャンパングラスに注いでますがそれって持参するの?」ということを質問されたが「持参してます」
このフルート型のシャンパングラスっていうのは、いろんなお酒に合うから
1個持ってると便利。
シャンパンはもちろん、ビールでも日本酒でも合う。ホテルにはグラスが置いてあるけど口幅が広いグラスだから炭酸系のお酒には不向きなんだなぁ。
高級ホテルになるとシャンパングラスも置いてあるけど、そんなところには滅多に泊まらないから…持参します。
まだ明るい外の景色を見ながら飲む。
目を凝らすと我が家も見える。夫の会社も見える。
この感じは好き。
この感じって、他人の顔で飲んでる感じのこと。
最近、他人の顔になかなかなれない。noteに本音が書けない。それは知り合いか増えてきたからだと思う。これを書くとあの人が嫌な思いをするかも…これを書くとあの人を否定することになるかも…そんなことをあれこれ考えると「このことが書きたい」と思っても書けないことが多い。
以前のブログもそれでやめたんだった。
自分の中に知り合いが増えると、その人たちの考えや生き方で固められてしまうような感じがある。世の中にはいろんな人がいることが当たり前だから私は自分と違う考えの人がいても全然平気で「あぁ、そうなんだ、そういう考えもあるのね...」と思えるんだけど、中には「自分とは違う考えの人は許さない」と思う方もいるから…そうなんだよなぁ、それだ。
noteはそういう意味でボーダレスな人が多いと思って始めたのだけどねぇ。
こんなことを書くのも自分自身への挑戦のつもり。
それと関係あるのかどうかわからないけど、某女性作家さんの新刊(エッセイ)のお知らせが来たのだけど紹介文の中に、
『前を向くことがなくなったら、女はおしまい』と、書かれてあって、がっかりした。本当にがっかりしたわよ。もっと時代を引っ張るような存在の方だと思っていたけど、なんて昭和的な考えなんだろうって。
前向いてても、後ろ向いててもいいのよ、自分の人生を自分なりに生きていればと思う「前をむけ」「元気を出せ」「綺麗に装え」もうそんなことで人生を決めるなんて時代遅れだなと思う。今や男と女の区別でさえどうでもいい時代なのに。あぁ、またひとつがっかり事態発生だわ。
あっ、このチーズは最近のお気に入り。軽くて胃にもたれないからサクサクパクパクいける。ついでにどんなお酒にも合います。
シャンパンハーフボトルを飲み終えた時点でお風呂に入る。
ホテルのお風呂ってなんでこんなに気持ちいいんだろう。
きっと後片付けとか入った後にお風呂掃除とかやらなくていいからだな。
私はお風呂掃除が大嫌い。というか、掃除全般が嫌い。
風呂上がりにまた気持ち良くなってベッドにダイブ。
そして風呂上がりのビール。
泡が出てくるということで人気が出た生ジョッキ缶。泡が出過ぎてテーブルの上が泡だらけ。出過ぎだろうと思いながらポトポト落ちる泡をティッシュで拭きながら飲む。
テレビをつけてニュースを見ながら飲む。
安倍さんの国葬問題についてやっている。ちょっと疑問が残る。安倍さんが亡くなった時「これは民主主義の崩壊だ」と、こぞってみんなが言っていた(私も言った)でも、この国葬を勝手に決めてしまった政府こそ民主主義を無視した行動ではないかと思う。それに対して反対する方々も多々いるが、なかなか国民の意見は政府には届かないような仕組みになっているのが今の政治だ。
大正デモクラシーの盛んな時代に比べて、今の国民は悪い意味で物わかりが良くて諦めが早い。口先だけで文句は言うが明日になればもう諦めている。
そんなことを言っている私も何か行動起こすこともせず、風呂上がりビールなどを楽しんでいるのだから人のことは言えない。
2杯目のビールを開ける。
また吹きこぼれる。
先日、ネットの何かの記事で読んだんだけど、アジアの各国から日本に働きに来ていた人達が日本にはもう夢も希望も魅力もないという理由で日本を離れて行ってるそうだ。これから海外で働こうと思っているアジアの人たちは「昔は日本は夢のある国だったけど、今は日本に行くとこき使われて殺される国になった」と言ってるらしい。
正直、反論する気は起きなかった。
私もそう思うことがある。
昔は海外に住んでいても胸を張って「I am Japanese!」と言えたのだが、今はどうだろう…それほど胸を張れる自信はない。
いろいろ問題ありだ。
そうだ、あんみつを買ったのを忘れていた。
私は洋菓子より和菓子の方が好きで、それも昔からある和菓子が好き。
みんなが嫌う寒天も好き。寒天をあんこを絡めて食べると幸せだ。
あんみつの後、テレビをつけっぱなしでしばらくうとうととする。
気がつくと外は薄暗い。
ちょっと酔いをさまそうと思って外に出た。
この通りは正式名称は『ふくまる通り』なのだが、私は『スペイン通り』と呼んでいる。片方は居酒屋などがひしめいているが、片方にはスペインバルが並んでいる。いつもはここで飲んだりもしているが、今日は素通り。
飲んでる人の楽しそうな顔を見ながら散歩する。
夫からLINE…
『今夜は会社の人とスシローで晩ごはん食べる』だって…
あの問題のスシローか、と思う。
一通り近所の周りをぐるっと回ってホテルに帰ってまたお風呂に入る。
そのまま就寝。
翌朝、6時に目が覚める。
ぶらっと朝の散歩。
昨夜の賑わいが嘘のようなスペイン通り。
みんな幸せ気分で帰宅してればいいけど…
こういう雑多な街の朝の風景も好きだ。
すぐに部屋に戻って緑茶を入れて飲む。
お腹が空いた。そういえば昨日はかっぱ巻きしか食べてないのだ。
ホテルの朝ごはんは7時から…あとちょっとの我慢。
お茶を飲みながら外の様子を伺う。今日も暑くなりそう。
朝から豚しゃぶ…
なかなかいける。
ゆっくり時間をかけて食べる。
完食。
部屋に戻ってしばらく読書。
冷蔵庫を開けたら、まだ缶入り白ワインが残っている。机の上には赤ワインも。赤ワインは持って帰ろう。
白ワインを開けた。
「また明日から頑張ろう」と素直に声が出る。
そんな台詞、何年ぶりだ?
たぶん、明日になっても頑張らないと思うけど、こういう時は出るもんだね、こんなダサい台詞が……
眠くなったのでチェックアウトまで寝る。
これで一泊二日のホテル生活も終わりだなぁと思いながら昼寝(朝寝?)
チェックアウト30分前に目が覚めて、服を着る前にシャワーを浴びて化粧もせずにチェックアウト。12時ギリギリになってしまった。
「またのお越しをお待ちしております」と言われ、
「来ますよ、何度でも来ます」と言って帰路についた。
12時25分に帰宅。
「どこ行ってたのさ、自分だけいい思いして...」というような顔をして猫が「にゃにゃにゃ〜」と鳴いた。
読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。