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汗との軋轢(右足はすべてを物語る)
2022.8.16(火曜日) shopping
曇、雨、晴、曇、雨、晴、曇、・・・
不安定のようでもあり、ある意味規則正しく推移している。
曇の時間帯を狙って出かける。
日々の食材を買う目的以外で出かけるのは久しぶり。
本屋、KALDI、無印良品、花屋、パン屋を回って大量に買い物をした。今日は散財する日だと自分の中で決めていた。躊躇なく買う。いつもは節約モードだが、お金って使わないと帰ってこない。節約した分は欲しいものを遠慮なく買うというのが私の経済対策(是非はわからないが)
買い物を終えて、いつものカフェを見て空いていたら入ろうと思って覗いてみたら空いていた。入った。
カウンターにいたスタッフが「お久しぶりですね」と声をかけてくる。一応「こんにちは」と、応答するが、私の顔など覚えなくていいよと思う。
学生の頃、私は街の喫茶店でアルバイトをしていた。いつもくるお客さんの名前を覚えて「〇〇さんこんにちは」と、挨拶をすると満面の笑みになるお客さんが大勢いた。そういうことから世の中にはスタッフに顔を覚えて欲しい客はたくさんいるのだろうが、私はいらない。何というか、そんな労力は使わなくていいよ。「覚えてくれなくても私はあなたが好きよ」という気持ちは変わらない。
小説を書く時の資料として、カフェにいるお客さんの様子をノートに描写する。個性的でない人の方がいい。どこにでもいる感じの人の方が動きや物思いに耽る顔というのは物語になる。
今日は20代後半くらいのカップルと、30代後半くらいのひとりの女性。どちらもそれといった特徴はないが、カップルはメニューを選ぶ際のやりとりが面白くて、ひとりの女性はスイーツを食べる仕草が面白かった。
勝手に名前をつけた。
カップルは『アキオとヨーコ』ひとりの女性は『ユミコ』この3人はどこかに登場するかもしれない。写真は撮れないから顔をしっかり覚えておこう。
アキオとヨーコはいつまでも屈託なく会話していたが、ユミコは私が帰るときに私の方をチラッと盗み見した。ユミコはちょっと繊細な注意深さのある女性なのかもしれないと思った。
*
重たい荷物をたくさん下げて帰宅していると、汗で滑りが悪くなったサンダルで靴擦れを起こしてしまった。帰宅道中の半分は右足を引きずりながら不恰好な歩き方で顔をしかめて歩く。
帰宅してから足を見てみるとズルッと皮が剥けている。絆創膏を貼ったけど今もヒリヒリしている。
靴擦れなんて何年ぶりだろう…と思いながら、足まで汗をかくなんて、なんてひどい夏なんだと悪態をつく。
買ってきた花を先日買ったばかりの花瓶にいける。
やっと悪態が落ち着いた。
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