辛気臭い話
2023.4.25(火曜日) I'm upset!
我が家の冷蔵庫がいく。
昨夜、夫は夕食後に楽しみにしていたアイスを食べようと冷凍室を開けてアイスを取り出した瞬間に「えぇ〜っ!」と大声をあげた。
何ごと?と思って見るとアイスがドロドロに溶けていた。もちろん1本だけじゃなく買い置きしているアイス全部。よく見ると他の冷凍食品も柔らかくなっている。冷蔵室の方は?と思って確認すると冷蔵室の方は大丈夫みたい。冷凍室だけがイカれちゃったみたいだ。
そういえば…
数日前から変なウォ〜ンウォ〜ンというモーター音がしていた。
それは「もうすぐ私ダメになっちゃうかも...」というお知らせだったのかもしれない。長い間使ったから…何年?軽く10年は超えている。そろそろ解放してやらないといけない時期かしら。
「冷蔵庫どうする、買う?」
「そうするしかないでしょ、今の世の中冷凍室なしでは困るもんね」
「じゃ、買おう」
いとも簡単に結論が出た。夫は仕事があるので買いに行けないので私が颯爽と朝からヨドバシカメラに走る(実際は歩いた)
壊れた冷蔵庫と同じくらいのレベルのを探して「これ下さい」と言ったら「これは在庫がない状態で来月にならないと在庫確保できません」と言われる。来月までは到底待てないので、またあれこれ探して同じくらいの大きさのを見つけたと思ったら、発売されたばかりの新商品で値段がバカ高い。
いろいろ探し回るのも面倒くさくなってそのバカ高い最新冷蔵庫を買った。
店員さんに「カメラ付きなんかもありますよ」と言われ、それは輪をかけてバカ高くて「カメラ?必要ありません」と断る。
夫には事後報告だ。予算の倍くらいの出費になったけどそれしかないのだからしょうがない。
明日の朝イチで配達してもらう。
今日中に冷蔵室と冷凍室の生物をふたりして食べまくることにしよう。
長年使った家具や物には魂が宿ると聞いたことがある。ちゃんと綺麗に掃除してあげて「長い間、お疲れさまでした」と送り出そうと思う。
思い出深い冷蔵庫の最後はこうして迎えることとなった。
疲れ果ててヨドバシカメラを出る。
どこでどうなったのかわからないが、白いパンツの裾に汚れが…
なんてこった。どうもこうもうまくいかないな。
気を取り直して、本屋に行く。
【東大・京大で一番読まれた本】というキャッチフレーズが付いている、
『暇と退屈の倫理学/國分功一郎』という本を衝動買いする。
買った後「私にこんなの読みこなせるのか」と不安になりながら帰宅する。
帰宅した途端、雨が降り出す。
あぁ辛気臭いったらありゃしない。