畦道の兄妹、カズヨシとミユキ
一歩進むごとに、過去の一歩が失くなっていく。
いつかこの場所もゼロになってしまうのだろう。
『霜柱を踏みながら 4』
家の裏側にある窓を開けると一面に田んぼが広がっている。その向こうに国道が走っていて、国道沿いには郊外特有の大きなガソリンスタンドがあった。その横には何も手のつけられていない広い空き地があり、子供など簡単に隠れてしまうほどの背の高い雑草が生えてて、雑草の生えてないところには大小の石ころが転がっていた。柵はしてあるもののとても粗末なもので、所々が壊れていて誰で