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名探偵コナン 緋色の弾丸 ネタバレありマニアックレビュー 今年は〇〇の女

見てきました。

絶対鑑賞前に見ないほうがいいネタバレだよ!

今作は名探偵コナンの中でも重要なカギを握るらしい赤井家の映画。
らしいと言いつつ99巻をそろえSDBジャスティスを購入しサンデーで読んでいるコナンファンです。よく知っています。
赤井家といいつつ全員苗字が違うのがこの家族のややこしいところ。
初見はそこについていけるかどうか、ですが…
問題ない。今年も序盤で自己紹介全部してくれるので。コナンファンがいくらネタバレに配慮しようと冒頭で全部教えてくれるスタイルです。メアリーは赤井の母ってちゃんと言ってくれるのだ。いや言っていいの?

こんな感じで突っ込んでたらいつまで経ってもノートが終わらないので、短くしていこうと思います。
以下良いところも悪いところも書いてます。

1.櫻井脚本と名探偵コナンが初めてマッチした新作

今まで何作も関わっている櫻井武晴 氏。超有名脚本家ですがコナンにいつも新しいファンを呼び込む優秀な脚本家です。大人向けのストーリーに定評があり、紳士淑女の皆さんにも好かれています。
が、正直に申し上げると、今まで櫻井氏の描く名探偵コナンは、原作キャラクターの汲み取り方が甘かったと感じています。その点が評価の分かれるところでした。

例えばゼロの執行人。面白い映画でしたが


「名探偵コナンって作品は本当にこんな価値観なのだろうか」
「安室は、降谷は原作とキャラが違わないか」
「これほぼ相棒じゃないか」


などいう突っ込みもあります。

過去に、名探偵コナンの映画史で有名な映画「ベイカー街の亡霊」という作品がありました(櫻井氏脚本ではありません)。高評価を受けていてファンも多い映画ですが、一方原作と違いすぎるという意見もあります。どちらも正当な評価だと思います。脚本は優秀ですが、キャラの言動が原作とは違うのです。当時を知りませんが、相当な論争が起きたとか…。

櫻井氏の映画もその毛が強いので、評価は分かれている印象です。
しかし何作も描いていくうちに、コナンという長寿作品の世界観を汲み取ったのか。
今作において、そのような違和感はほとんど見られません。
やっぱり何作も作っていくからこそ、慣れていくというものもあるのかもしれません。
更に言うと、今年の監督はコナンファンで有名な永岡監督です。静野監督の弟子で若く監督経験も少ないですが(※ヒット作ばんばん作ってますね)、コナンに携わってもう長く、相当読み込んでいるのは前作「紺青の拳」で実証済。
コアなファンも気づけないほど相当なマニアネタを仕込んでいましたし、今まで原作ファンが不満に思っていたキャラ描写にも力を入れていた印象は、今作も変わりませんでした。

多分、永岡監督一人に脚本もすべて作らせたら、キャラが原作通り動きストーリーも原作にあったかのようなものができるのではないか…更に女の子はさらに可愛くオシャレになるのでは…と思っていますが。

映画館で見るには色んな層を受け入れなくてはならない。
そこに櫻井脚本という一本の軸があると、映画を大衆向けに上質にする効果が発揮できる。
青山剛昌原作と櫻井脚本。そこに永岡監督が入ることで、色んなものが中和されたような印象があります。映画だけ見ているような人から、原作ファンまでがすっと受け入れられる仕様です。

欠点としては抑揚の無さかもしれません。ゼロの執行人も青山先生が指摘していましたが、櫻井脚本は丁寧すぎて画面で見ていくとエンタメとしては説明過多、会話劇になっていく部分があります。正直地味ですね。永岡監督は意外と派手演出をするので、ゼロほどは地味な場面が無かったと感じます。しかしそれが、逆に平坦さを増してしまったかもしれません。ゼロのいいとこは、地味に地味に行っての最後の爆発。カタルシスが口コミ爆発の一因だったと感じています。
でもあれ、子供は眠かったと思うし良し悪しがありますねぇ。

ちぐはぐ感がなかったと言いつつ、青山先生が追加したと思われるシーンは浮いていました。でもこれは良い意味です。櫻井先生にはラブコメは書けませんが、ラブコメなかったらコナンじゃないからね。

2.今年は〇〇の女です

赤井家の映画と言われていただけあって、四人+由美の活躍…そして宮野志保(実質赤井家)をフィーチャーした内容でした。
灰原がこんなに目立つのは予想外!そして久しぶり。
宣伝では赤井メインのように扱われることも多く勘違いした人もいるかもしれないのが不安点ですが、家族メインと思えば納得できる内容です。


しかし公式の「引き裂かれた赤井家がいま」というワードは突っ込みどころ満載。
そもそもあの家族は単独行動してるだけなので、引き裂かれてない。
そして全員揃うのかと思ったらそうでもない。
妙に妄想して期待してたファンを見かけたので、その辺は何か言われても仕方ないかもしれないっす。
でもチュウ吉含めて全員見せ場があるので、一度宣伝をリセットして見てください。(この記事を読んでる人はもう見たかと思いますが)
一種の群像劇なので、それぞれの見せ場が作用して事件終息に向かっていくわけですが…

なんといっても今作は世良真純でしょう!
本当にかっこよかった!女の子だけど男の子を見ている感じ。
世良って微妙に活躍できない役回りを担うことが多かったので、やっと本領を発揮できたことが嬉しくもあったのですが…
さらに!ついに!コナンが観念した!

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はいかわいい。

新一としての正体を隠さなかったシーン。今作の重要ポイントはやっぱここでしょう…。
コナンはちゃんと世良を味方として受け入れる、それだけ世良を信用することができた。そこまでの展開。最高のバディでした。
痺れたのは世良がはっきりと言及するシーンが無かったこと。多分、この後原作でも無いだろうと思います。コナンの周囲の人は服部と本堂弟以外こんな感じなので。
とにかく「周囲の仲間」に世良がなったということが、重要ポイントですね。

今年は世良の女です!

反面、メアリーはいつまで息子に正体隠すんだろう…。


3.終盤、ジョディが真相を語るシーン

犯人の動機や基本構造はゼロの執行人とよく似ています。もうひとひねり欲しかったけど…キャラが違うとやっぱり違う。
ここは原作を知ってるからこそのシーン。
証人保護プログラムを受け、犯人になってしまった。それはジョディの生きる道と真逆です。彼女は同じプログラムを受けてFBIになったわけですから。
非常に重要なシーンですけど、ここは冒頭に紹介が無かったので原作見てない人大丈夫?ついてこれる?ポイントになるのかもしれない。
しかし先に言いましたが、櫻井脚本がしっかり原作に寄り添っている。その点が個人的に嬉しかったです。

4.赤井の弾丸

あ、撃っちゃった…。というのがあの瞬間の印象です。
確かに致命傷を負わせないようにすることは不可能に近い。コナンの尽力のおかげでしょう。
でも赤井は別にそんなことを考えていたわけではなかった。
コナンと赤井の違い。はっきり描かれていました。ちょっと面食らったシーンでもあったけれど、「これは江戸川コナンの物語だ」というのが強調されたのではないかと思います。

5.プロポーズ!?そしてハーレム映画

嗚呼由美…由美よ…。
劇場版補正キラキラヒロインの道は遠い。流石由美さんといったところ。
でもプロポーズを受けたときは遂に!来た!と興奮したんですが、返して興奮。完全なゲロインに笑いました。

その他ラブコメというと、王道の新一と蘭、そして灰原。
王道ですが、どうも今回は描き方が一味違う。そうだ。新一と蘭付き合ってた!紺青の時からですが、はやくも熟年夫婦感でてきましたね。
二人で子供たちを遠ざけようとするシーンがとても好きです。
灰原は今までよりもカラっと明るい感じで二人を見守っています。うん、このくらいのバランスがちょうどいい。

チュウ吉と由美や新蘭あたりは全体的に青山ラブコメの波動を強く感じましたね。多分原作者追加シーンでしょう。間違いない。

にしてもここに世良が入ると、本格的にコナンハーレムが出来上がっていて、このラブコメ漫画まだまだ幅があるなとファンとして思うのでした。


一年延期で原作展開にも多少影響があったように思いますが、ひとまず無事に公開できて、そして見れたこと。その喜びが大きいです。
内容に関しても、好みは人それぞれ毎年ありますが、出来はとても良い!満足です。

後は書き漏れた感想箇条書き


・当分リニアには乗りたくないです!
・リニア作った人たちの苦労も考えてください!
・チュウ吉、一番頭よさそう!
・衣装が本当におしゃれ
・小五郎が脱がされるサービスシーンなんなん?
・あれ、やっぱ公式でネタバレしてたよね?イメージボードかくして?
・東京事変のおしゃれ歌詞表記、歌番組以外でも出てきたー!
・やっぱりゲロオチはどうかとおもう!笑ったけど!
・逆になんで生きてるの!?


情報過多なので次回予告についてはまた違う記事で語りたいと思います!



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