なぜ0.999... = 1なのか
以下を仮定したとき、0.999… = 1である。
仮定
$${0 < 0.999\dots \le 1}$$
1未満のすべての実数$${x}$$に対し、$${x \leq 0.999\dots}$$
0以上の実数$${x}$$に対し、平方根$${\sqrt x}$$を取ることが出来る。平方根は少なくとも以下の性質を満たす
$${0 \le x \le 1}$$のとき、$${x \le \sqrt x \le 1}$$となる
$${\sqrt x = x}$$となるのは、$${x = 0}$$または$${x = 1}$$のときであり、そのときに限る
証明
仮定1と仮定3-1より$${0.999\dots \le \sqrt{0.999\dots} \le 1}$$である。
仮定2より$${\sqrt{0.999\dots} \leq 0.999\dots}$$なので、$${\sqrt{0.999\dots} = 0.999\dots}$$である。
仮定1より$${0.999\dots \ne 0}$$なので、仮定3-2より$${0.999\dots = 1}$$である。
補足
平方根の代わりに、$${f(x) = (x + 1) / 2}$$のような関数を考えても同様に示すことができる。結局のところ、$${0.999\dots \le x \le 1}$$となるような$${x}$$を作れば仮定2により$${x = 0.999\dots}$$が言える。
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