最近の記事

ハンドドリップコーヒー入門

ドリップコーヒーに最短で入門する方法を教える。 コーヒーの淹れ方は3種類くらい極論、有名なコーヒーの淹れ方は3種類くらいしかない。 ハンドドリップは、現在主流のものは透過式である。一方、浸漬式のハンドドリップをすることもある。 透過式: 挽いたコーヒー豆にお湯を透過させることでコーヒーを抽出する ハンドドリップ (主流のもの。ハリオV60など) 浸漬式(しんししき): 挽いたコーヒー豆にお湯を漬けることでコーヒーを抽出する ハンドドリップ (メリタ1つ穴式、ハリオS

    • 節分で学ぶ重ね合わせ状態

      今日は節分ですね。恵方巻を食べませんか? 2024年の恵方はどっちでしょう? 「東北東やや東」のようです。 東北東ってどっち?東北東というのは、北東よりも東を向いた方角を表しています 東北東は東ですか? 北ですか? 東北東は東でも北でもどちらでもない方角です。東北東は東よりも少し北を向いている方角です。 「東」と「北」とを使って、東北東を説明してください 東と北をベクトルと考えます。このとき、東と北は平行ではない方角のため、二次元平面上の方角は、東と北を重ね合わせた

      • なぜ0.999... = 1なのか

        以下を仮定したとき、0.999… = 1である。 仮定 $${0 < 0.999\dots \le 1}$$ 1未満のすべての実数$${x}$$に対し、$${x \leq 0.999\dots}$$ 0以上の実数$${x}$$に対し、平方根$${\sqrt x}$$を取ることが出来る。平方根は少なくとも以下の性質を満たす $${0 \le x \le 1}$$のとき、$${x \le \sqrt x \le 1}$$となる $${\sqrt x = x}$$となる

        • 書籍紹介: 『解像度を上げる』馬田 隆明

          最近読んだ、良かった本を紹介する。 以前、同タイトルのスライドが、Twitter (当時) に流れてきた。 ビジネスや物事に取り組む上で必要な「解像度」とは何なのかを定義・整理し、具体例とともに、何故必要なのか、何が必要なのか、何をすればいいのかを掘り下げたスライドで、私は非常に感銘を受けた。 同じ著者が、このスライドにある「解像度を上げる」方法を書籍としてまとめたものが、同書である。 スライドが書籍のダイジェスト版のようになっているため、スライドの内容に共感できなかっ

          2023年末の量子コンピュータの状況

          量子コンピュータ業界は変化が大きいので、毎年ある程度、状況を整理して棚卸しをしないと、追いかけられなくなってきます。 ですので、2023年12月24日時点での、私の把握している近年のアップデートをまとめておきます。 この記事では網羅的であることは目的としておらず、やや個人の感想寄りの記述も含まれる点はご了承ください。 著者は民間企業で量子コンピューティングのR&Dを行っておりますが、この記事は業務とは無関係に、個人の活動として執筆したものです。 アニーリングは状況に大きな変

          2023年末の量子コンピュータの状況

          なぜall([])がtrueなのか思いつく限り書いてみる

          経緯はよく知らないのだが、先日、Twitterで、all([])がtrueになる、という話が話題になった。 この記事において、allとは、boolのリストを引数に取り、リストのすべての要素がtrueの場合にtrueを返し、また、そうでない場合にfalseを返す関数を指す。こういった関数は多くのプログラミング言語に用意されており、この記事での考え方は、プログラミング言語によらず応用できるが、記事中に出てくるコードはPythonを念頭に置いている。 def all(xs: l

          なぜall([])がtrueなのか思いつく限り書いてみる

          量子コンピュータの学び方

          最近、量子コンピュータを学ぶにはどうすればいいのか、と聞かれます。以前よりも教材も増えてきているので、少しまとめてみます。 アニーリングかゲートか?量子コンピュータには大きく分けて、量子アニーリング方式と量子ゲート方式があり、これらは結構違う方式です。なので、まずはどちらを(または、どちらから)勉強するかを決める必要があります。 アニーリングは、(実は量子コンピュータではないものも含めると)実応用に近いので、ビジネスになるものがいい、今すぐ社会に役立つものがいいというなら

          量子コンピュータの学び方

          量子コンピューティングとは何なのか?

          高校生の頃だったか。ブルーバックスの「量子コンピュータ」を読んで以降、ずっと、量子コンピュータというものに憧れを抱いてきた。大学・大学院では量子情報光学の研究室にいた。その後、就職により量子コンピュータからは離れたが、不思議な縁があって、今は企業で量子コンピュータの応用研究をしている。そんな私は、量子コンピュータのアーリーアダプタだと自認している。 ハードウェアとしての「量子コンピュータ」、あるいは、量子コンピュータによる計算を表す「量子コンピューティング」とは何なのか?

          量子コンピューティングとは何なのか?