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【前立腺ガン治療日記⑨】治療が日常になる

ついに最終クール

ついに陽子線治療も最終週に突入。今日も含めて、あと4回の放射線治療を行えば、一連の治療も終わりを迎える。看護師さんからも「あと一週間ですね。頑張って!」とエールをいただく。「あ、はい」とちょっと不安げに答えるぼく。気の弱いおじさんだなと、見られているのかもしれない。

この病院の看護師さんや技師さんたちはとても感じがいい。もしかすると、病院もコンプラがうるさいので、感じ良く接する研修を積んできたのかな?と、勝手に勘繰ってしまう。しかし、働きやすい職場であれば、自然と働く人の表情も柔和になるはずだ。そうに違いないと思いたい。

看護師さんと技師さんたちとも、半月くらいの付き合いとなり、ずいぶんと話しやすくなった。初めてお会いした時は、泌尿器科ということもあり、なにをするにも恥ずかしくて、話す言葉を小声になってしまった。もともと、大きな声で話すタイプではないんだけれど。

50歳だって恥ずかしい

エコーをとってもらうのに下腹部を見せなければならない。50歳を過ぎたって、看護師さんの前で下着を下げるのは恥ずかしい。もちろん、看護師さんはそんなものも慣れているのだろうから、気にかけていないのはわかっている。それでも、恥ずかしくなってしまうのが人情というものだろう。それも半月すぎてすまいぶん薄らいだ。

最初は、「医師」「看護師」「技師」という感じで、認識が役職に対してか働かなかったんだけれど、それぞれの皆さんのキャラクターがわかってくると親近感が湧いてくる。なんなら、いつもお世話になっている看護師さんに会えるだけでほっとしてしまう。

半月前、病院に来ることは異質な空間に来ることだったのに、いつの間にか日常に変わっていた。そんなこんなで、残る治療もあと3日。

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