【前立腺ガン治療日記➉】昨夜の不思議なできごと
わりと順調にすすんでいるガン治療なのだけれど、昨日の晩から、ちょっとだけ困った問題が起きる。
月曜日から木曜日までは札幌で治療を受け、金曜日から日曜日までは仕事をして自宅で過ごすというサイクルで3週間目に突入。最初に2週間は、いつも使う市内のホテルを予約したのだが、最後の週はインバウンド最盛期でどこのホテルもいっぱい。仕方なく、いわゆる「町中民泊」を借りるとにした。
調べてみると、札幌市内にもたくさんの民泊がある。先日、たまたま打ち合わせ用に時間契約で借りてもらった民泊が綺麗だったので、自分で、別の民泊を予約してみる。ホテル高騰時期に「ずいぶん安いなぁ」と訝しがったのだが、背に腹はかえられぬと市内北側の民泊をリザーブ。
しかし、案の定の部屋だった。空調はない、掃除は適当、タバコの匂いがひどい、窓を開けると騒音という物件。自分が学生のころにはこういう宿にもよく泊まったものだけれど、さすがにちょっとたじろいでしまった。そこは、普通のマンションの5階で3つのワンフロア住居があるのだが、どれも民泊契約されているようだ。
どういう経緯で民泊として営業しているのかわからないが、基本的に「人の家を一時期的に借りる」というコンセプトなので、あまり文句は言えない。もちろん、個人でレンタルしている人は少なく、大手の民泊運営会社を通じて間貸しをするらしい。ほとんどは借り手が見つからない大家さんらしい。
掃除などは最低限行われているのだろうけれど、なんとなく部屋の空気が重たい。どこかの映画で見た「監禁部屋」のような様相だ。もう、事件しかおきない気がする。なんとなく嫌だなと思いながらベットで寝たものの、なんとなく真夜中目を覚ます。突然、外からパトカーのけたたましいサイレンが聞こえたり、上の階から「ドスン」と大きな音がなったり。もう、まんじりとできない。
それでも、朝方はうとうとできたのだけれど、寝不足感は否めない。急激な気温の上下も体に負担をかける結果になっているのかもしれない。治療のためにコンディションを合わせなければならないのに、これではまともに治療に専念できない。そんなことを考えていたら、夢現の中で誰かに肩を叩かれた。
そう、もちろん肩を叩かれたの夢の中で、現実ではない。夢の中で「これは夢だから大丈夫」と自分を諭すも、半分金縛り状態で半分飛び起きるように目を覚ました。もちろん部屋は誰もいないし、霊的なことが起きたわけではないのだけれど、なんとなく身体に禍々しさが残る。時計をみると午前4時。外が少しずつ明るくなっている。やっぱり、今日のコンディションでは、この部屋は避けたほうが良かったのかも。
たぶん、普段なら「お化け部屋、なにか面白いことあるかも!」と逆にワクワクしてしまう。しかし、度重なる治療と暑さで身体が疲れてることもあり、なかなか前向きになれない。なんとなく寝不足の重い頭で治療にいく。とりあえず、尿200ml溜めるのも苦なくできるようになり、優等生で10回目の治療も終える。
治療は残すところ2回。さて、この部屋問題。どうしたら良いよいものか。
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