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彼女たちの物語 Tetiana Guzyk


Guzyk Tetiana

ウクライナからの避難民を支援をするBedrykとして2年近く活動を行ってきました。
そしてこの活動を続ける中で、沢山の魅力的なウクライナの方と出会うことができました。
私たちが彼、彼女たちに出会い、話を聞く中で思うことは、それぞれが皆個性的な人生、物語を持っているということです。皆それぞれ特別な事情があり、ウクライナから日本にやってきています。

戦争はとても大きな物語です。そしてこの大きく残酷な物語は、個々人の小さな物語を飲み込み、忘却の彼方に追いやることで成立しています。
私たちはこの忘却に対してささやか反抗を行おうと思いました。

彼女たち、彼らの小さいけれど特別な物語をここに記録していきたいと考えています。

第1回目はTetiana Guzykさんです。彼女はBedrykの生徒さんの一人です。ジャーナリストでもある彼女には今後記事を書いてもらうことも考えています。

テチアナさんはクリミアで生まれ、長い間そこで生まれ育ちました。2002年には文化や教育関連の活動からジャーナリストへキャリアを転向し、クリミアからウクライナの首都キエフへと移り住みました。

2014年からは、クリミアとドンバスの一時占領地から逃れた国内避難民の支援に携わる社会プロジェクトに取り組んでいます。彼女は特に、避難民が新しい居住地でうまく統合できるように支援し、人権を守り、成人教育を推進することを目指していました。そのために、NGOと協力し、避難民向けのビジネス・インキュベーター「IDP HUB」を設立していました。

社会分野での豊富な経験を活かし、避難民の支援を自らの使命と考えているテチアナさんは、ウクライナの社会問題に関して多くのドキュメンタリーや記事を制作してきました。2016年から2022年7月までは、JSC NTCU公共放送のプロジェクトに参加していました。

2022年9月からは、ロシア連邦のウクライナに対する全面戦争を逃れて、東京に一時的に避難し、ここで生活しています。娘さんと幼い孫が一緒で、娘さんは2023年7月にウクライナに戻り軍に入隊しました。テチアナさんは日本の伝統や文化に興味を持ち、また、ウクライナ人避難民を支援する日本の取り組みにも関心を寄せています。彼女の目標は、ウクライナに関する誤解を解き、ウクライナの現実と歴史の複雑さを日本人に伝えることです。彼女は「海外でウクライナの真実を伝えるのは、私たちウクライナ人以外に誰がいるでしょう」と力強く語っています。

続く

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