ベロンベロンの兄貴

ベロンベロンに酔っ払いながらギターを抱える兄貴。飲みの場でたまたま出会った全く血の繋がってない兄貴。いわゆる兄弟分というやつ。
紙タバコ咥えてチューニングしてる姿がなんとも渋くてかっこいい。
しかし泥酔している為、一向に音が合わない。
結局「俺は自分の耳を信じる!!」なんて言い始める始末。
カッコつけてもつけられない兄貴は最高だなー。
なんてチューナーにキレてる姿を見ながらこっちもアルコールが入った頭でぼんやり思う。

やっとチューニングが終わって弾き始めるとそれはもう惹き込まれるくらい上手くて、あれやこれや曲をリクエストして無理難題押し付ける。
最後には「俺上手いよな?!」なんて言いながらニカーっと人懐っこい笑顔を顔いっぱいに広げる。
それ本人が言うんかい。っていうツッコミは心の中に仕舞っておく。
まぁ上手いのは事実で、呂律も回らないくらい酒に飲まれてる癖にいざ弾き始めるとピシィ!と音を外さないのは流石としか言いようがない。

兄貴がトイレに行ってる間何となくギターを触っていると、「お前がギター触るなんて100年早ぇ!」とか言われてギターをひったくられる。
毎回こんな子供みたいな会話繰り広げながら夜な夜な開催されるギター弾き語り会。
最後はコンビニで買ってきたカレーヌードルを美味い美味い!って言いながら食べて解散。

自分の人生にとって大事なこの思い出を忘れたくなくて何となく文字に起こしてみた。
忘れないように繰り返し思い出す大切な記憶。

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