アイルランド紀行 vol.8「パブのじいちゃんと友達になる」
日々、ゴールウェイのパブでギネスを飲んでいた。
クレインバー、キーズ、キングスヘッド、リシーンバー、カウチポテト、ティコリ…数えきれないほどの名店。
こんなに飲みに行ってる子は初めてだ、ってステイ先から苦情が出て、ステイ先を変えるよ!と学校から言われてしまうくらい飲みに行ってた。
(結果、ほんとに変わってびっくりした。)
そのパブでアイリッシュのおじいちゃんに
「どっから来たの?チャイナ。」
と聞かれ、
「ノーノー、ジャパン。」
というよくあるやり取りをした。
そしたらじいちゃん、
「そーか、俺たちフレンドだ!お前らはブレイブ(勇敢)な国だ!ズロンチャ(乾杯、の意)forジャパン。」
とか言う。
「ソーリー、じいちゃん、どういうこと?」
と聞くと、じいちゃん曰く
「お前らはジャパニーズは、小さい島国のくせにあのF(にっくき)なイングランドにケンカを売った。負けたけどな、とても勇敢だった。イングランドってな、あいつらひどい奴らなんだよ知ってるか?」
とのこと。
で、グッジョブとか言われてめちゃくちゃ肩をたたかれた。
ありがとう、でも結構痛い。
あのね日本ってね、ってこっちがしゃべり始めたらじいちゃんはウトウトしてる。
おいー。
敵の敵は味方。
そんなとこか。
でもそれでいいのか?とも思う。
そういう「敵か味方か」みたいな発想から考えなおして対話することが大事なんじゃないのか?
とか思ったけど、もちろんそんな英語は出てこず。
そもそもまだ寝てるしな。
戦うと敵とか味方が生まれちゃうよね。
しかもその国、国民丸ごと敵認定されちゃう。
実は戦争したくない人がほとんどなはずなのになぁ。
しばらくしてじいちゃん起きて帰る。
おごってくれる。
サンクス、じいちゃん。
感謝を述べる俺の肩を「ノープロブレム!」って言いながらバンバン叩く。
痛いけど親近感。
また来よう、このパブ。