〜アイルランド紀行 vol.4〜「初めて聞くのに懐かしい音楽」
Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogoch(サンヴァイルプゥスグゥインギスゴゲルアフゥイルンドロブゥスサンタシリョゴゴゴーッホ)という世界で2番目に長い名前の駅を過ぎた。
ウェールズにある地名だとか。
地名やサインのダブル表記、その地の民族や言葉を尊重するためにやってるやつだ。
イギリス、英国って日本で呼ぶけど、その昔いくつかの地域を併合した連合王国としての配慮なのだろう。
それにしても長い。
駅名、もっとシンプルにすれば良かったって思ってる人もきっといるよね。
そうこうしてると港町ホーリーヘッドに到着。
そこから、フェリーに乗っていよいよアイルランド、ダブリンへ!(やっと)
フェリーはとても大きくて、船内にカフェもバーもカジノもあった。
蔵田がビデオカメラを回しているのが珍しかったのか、小学生くらいの男の子たちがやたら映りたがってきた。
オレ撮って!アピールしたり、側転したり、こちらにお尻を向けて挑発してきたり、男子は世界中どこでもアホであることを再確認。
そして共感した。
船内にはテーブルと椅子の並んだラウンジがあって、おしゃべりしたり読書したり、みんな思い思いに過ごしていた。
座ってのんびりしてると、どこからか音楽が聞こえてきたので、音のする方に歩いていくと、おじいちゃんが座ってフィドルを弾いていた。
周りの人たちの反応はいたって普通。
フィドルってバイオリンのことなので、日本のフェリーみたいな公共交通機関の中で弾いてたら「ちょっとお客様、他のお客様のご迷惑になりますので…」って言われるやつだと思う。
こちらでは、周りの人たちが特に気にするでもない様子。
結構よくある光景なんだろうなと理解。
おじいちゃん結構上手いから、BGMみたいで心地いいってのもありそう。
そのおじいちゃんを珍しがってビデオカメラ向けてる蔵田の方が珍しいみたいで、こっちが視線を感じた。
ずっと演奏聞いてると、なんかちょっと懐かしいような感じがしてくる音楽たち。
そうだよアイルランドは文学と音楽の国なんだった。
U2、エンヤ、コアーズ、クランベリーズ、ケルティックウーマンもそう。
人々はリバーダンスを踊り、国自体がエメラルドの島と呼ばれていて、この時代でもどうやら妖精がいると信じられているらしい、そんな国だと。
早く着いてほしいけど、おじいちゃんの演奏はもっと聞いていたい。
ゆったりとした空間の中での船旅は悪くない。
船酔いさえなければ。
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