戸次 海晴 / Kaisei BEKKI

1998年生まれ、熊本出身。 専門はクラシック作曲。室内楽グループ「丑四時」メンバー。クセナキスと音律について少しずつ研究中。 好きなものは、コーヒーと赤ワイン、無印良品、地球科学、数学の集合論と累乗。 「ベッキーの部屋」というネットラジオ(Podcast)を配信(現在は休止)。

戸次 海晴 / Kaisei BEKKI

1998年生まれ、熊本出身。 専門はクラシック作曲。室内楽グループ「丑四時」メンバー。クセナキスと音律について少しずつ研究中。 好きなものは、コーヒーと赤ワイン、無印良品、地球科学、数学の集合論と累乗。 「ベッキーの部屋」というネットラジオ(Podcast)を配信(現在は休止)。

最近の記事

失敗は、未来に活かすためにある

僕は、高校を卒業するまで、これといった「健康上の問題」はありませんでした。特に高校3年間は、1日も休んだことがなかったんです。わりと丈夫で、ほぼ風邪ひかない体質だし。 卒業した後に一浪して、なんとか公立の芸術大学に入ることができたのですが、入学3年目に異変が起きました。 心の状態がおかしくなって、外出することが非常に難しくなったのです。 昼夜逆転し、1人で家の中に引きこもる生活がスタートしてしまいました。 うつ状態の中、休学と復学をくり返し、「こんな状態で卒業できる見込み

    • 作曲家だって、視覚に依存してますよ

      作曲を経験したことがない人と会話をしていて、たまに「見えないものを作るって、すごいね」と言われることがあるんです。 確かに、絵画は見えます。ピンポイントで「特にこの部分が好き」と、作品を指差しながら他の人に感想を言えます。 文学も見えます。小説や詩歌は言葉による芸術であるため、他の非言語系の作品と比べても圧倒的に分かりやすく、鑑賞に必要な基礎知識云々を気にすることなく、ある程度の読解力さえあれば誰でも楽しめる、という強みがあります。 そして、

      • ゲームの存在意義を考える

        例えば、「スケボー禁止」と書かれている場所で、相変わらずスケボーをやっている人が居る問題について。 彼らのスケボーをやりたいという欲求が社会的協調性を上回ってしまったということよりも、考えるべきはその欲求を合法的に解消できるように行政側が整備を進める ── ゴルフ場みたいなキレイで安全な有料施設をもっと増やすとか、そっちの方向性で解決策を練って、市民の欲求を満たすための「方法の不足」を減らしていくことが、メタ思考の1つになるのかなぁ、と思っています。 さて、ここで1つの

        • 「理詰めのアート」について思うこと

          前になんとな〜く、お正月の “芸能人格付けチェック” を見ていたんですが、 ダンスとかビッグバンドとかを見て「どちらがプロのプレイヤーか?」を当てる、というものがありました。 …これはあくまでも主観だし、概ねではあるんですが、 僕は「素人目線でダラけている感じがするほうがプロ」という仮説を持っています。 まだまだ駆け出しのプレイヤーは、とりあえずのオーソドックスな規範をまず通るので、「正しく」「間違えないように」「他人から評価されるように」実演することで頭がいっぱいにな

          【音楽解説】 ポリフォニーとは何か

          西洋音楽におけるバロック時代(ca. 1600-1750)は、フーガをはじめ、カノンとかトッカータなどの「対位法的形式」がめちゃくちゃ多いです。 「対位法(たいいほう)」というのはマニアックな音楽用語で、瞬間の響き(ハーモニー)とは対をなしながらもお互いに補い合うような概念、という関係…みたいな感じなんですが、…そうですね、僕なりに説明を試みますと、 …例えば、カラオケで歌うようなヤツは[歌(=1つのメロディ)+伴奏]ですよね。 こういう、旋律(主役)と和声(背景)が1対

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          「悟り」をどう定義するか

          個人的な話になりますが、最近「音律学」という分野に強く関心を持っています。 ざっくり書くと、音楽理論の基礎である「音程」という概念について、そもそも音とは何なのかという物理的な視点を加味しながら、ピッチ(音の高さ、振動数㎐で考える)の配置をどのようにするのかを考え、それをピアノのような鍵盤楽器の調律法などに活かしていく、みたいな学問領域です。 そこについて見識を深めていくうちに、音の高さだけでなく、世界の「周期性のある運動現象」について、広く興味を持つようになってきました。

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          シューマンを語り尽くす会 #1

          対談「佐藤 大樹(ピアノ)× 戸次 海晴(作曲)」 収録日: 2021年10月2日 こんにちは、戸次です。 「生涯の研究対象としてロベルト・シューマンと向き合っていく」と宣言するピアニストの佐藤くんと2人で、40分間にわたって語らいました。 この記事は、その時の録音を手作業で文字起こししたものです(5回に分けて投稿する…予定です(笑))。 シューマンの基本情報 Chapter 1: シューマンは商業的な一面もあった戸次「さっき、辞書*で《シューマン》の項目の文章を読ん

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          「心」 の再考

          今年の24時間テレビでランナーを務めた、EXITの兼近さん。スタート直前のコメントがとても素晴らしかった。 『もう既にゴールした気でいます!』 これは、祈願絵馬を “過去形” で書いてお願いする人と同じやり方。 何か「目標を達成する」ためには、もちろん努力や苦労を伴う部分が大きいけれど、それよりも大切なのは、とにかく自分の理想と現実を分断させないこと。 どのようにすれば、この一見 “全く違う世界” だと感じる2つの領域の距離を縮められるのか。 そして、夢を叶えた段階の

          僕が配信しているポッドキャストの紹介

          こんにちは、戸次です。 前回の自己紹介で、ネットラジオをアップロードしていることは既に書きましたが、説明が少なかったかもしれないので、今回ちゃんと書いておきます。 「ベッキーの部屋」主にクラシック音楽について、毎回違うゲストを呼んで語る90分番組です。 配信プラットフォームiPhoneユーザーなら、はじめからインストール済の「Podcast」のアプリできくことができます。リンクはこちら→ https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E3

          僕が配信しているポッドキャストの紹介

          初投稿。

          はじめまして、作曲家の戸次海晴です。 投稿の練習も兼ねて、何か書いてみたいと思います。 とりあえず、今回は簡単な自己紹介ですね。 現在は、愛知県立芸術大学の、音楽学部音楽科、作曲専攻作曲コースの4年生(仮)です。(仮)というのは、実は卒業が1年遅延なので、あと2年間学部生として過ごします。アイデンティティは3年生という感じでしょうか。 出身は熊本で、済々黌高校の平成28年卒です。 喫茶店が大好きです。コロナがおさまったら、またいろいろめぐりたいです。今は、家の中でコー