【詩】ILL-UMINATION
12月の寒空の夜
ポケットに手を突っ込みながら、独り街を歩く
寒い風に煽られる
周りはクリスマスムード
いつもよりカップルが多く感じる
街を彩るイルミネーションは、何年か前に比べてだいぶ寂しくなっている気がする
不況の煽りか、新型コロナの影響か
街路樹に巻きつけられた紫の電飾に目をやる
突然、電飾達が歪んで見えた
ぐにゃりと、そしてふわふわと
まるで水中を漂うクラゲの様に
世の中は歪んでいる
私は歪んでいる
ふと我に帰る
ポケットに手を突っ込みながら、また歩き始める