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Ari 3種

4月も終わる頃
玄関の外に出て夕暮れ前にぼんやりと気持ちの良い風をあびていると、やたらにでかいアリに目をとられました。

1センチくらいあるかも?な、このアリは、
私の住むアパートのほんの小さな砂利スペースの、
昨年までの草むしり時にはいなかったニューフェイス。これは噛まれたら痛そうだな。

毎年春の早い頃にホトケノザがわっさり生えて、
しばらく楽しんでいると必ずうどんこ病になって
それを抜くと今度はカタバミがもっさり生える。
そんなサイクルを繰り返している小さな小さなスペースの生態系が今年は少し変わった様子。
(昔ストーリーズにてカタバミで真鍮製鉛筆削りを磨いたのもここから採取したもの)


何世代も見守っているカマキリが孵化し育ち、母カマキリの亡骸と卵がみつかるのもここ。

話を戻して、1匹意識すると何匹もその大きなアリが歩いているのに気づきました。

私がこの春購入したオージープランツの花の蜜を
吸いにきているようでした。(大人気!たくさんいる!)

その後他の育てている草花を観察していると目の端でバトルがはじまりました。
《こら、ケンカするんじゃない!》
と目をやると、アリとクモ(キモち悪い)が戦っています。
ほんの数秒でお互い離れて引き分けになりましたが
アリは糸をかけられて歩きにくそう。

この平和な短い時間に彼らはなんと必死なのだろう
ドキドキ…

糸とれるかな?と見ているともう1匹やってきます。
《仲間なら糸を取ってあげなさい!》
そう思って見ていると
大きさがほんのり違うではありませんか。

もっと目をよく凝らすと、ずっと昨年までは覇権を握っていた黒い1ミリくらいの小さいアリが、始終我関せずと歩き回っていたのです。

アリ 3種

はま寿司の盛り合わせみたいな響きを脳内に響かせながらまた黄昏る私なのでした。

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