「ママになるつもりはなかったんだ日記」が完売しました
2023年11月、『ママになるつもりはなかったんだ日記』というZINEをつくりました。
思いがけず多くの方に手にとっていただき、何度か増刷をして全部で400冊近くを刷りました。そしてほぼすべてが手元から旅立ってゆきました。今後の増刷の予定は今のところありません。
『ママ日記』を通じて「“母”という肩書きに課される何がいやなのか」を整理できたのは大きな収穫でした。読んだ方の「私も同じように感じていた」「子どもを産むことに少し希望を持てた」という感想もとてもとてもありがたく、本当につくってよかったです。
本を読んでくださったみなさま、取り扱ってくださった書店のみなさま、原稿のチェックをしてくれたみなさま、デザイナーの小林さん、イラストレーターののがみさん、本当にありがとうございました。
手元在庫はなくなりましたが、以下のお店にまだ置いてあります(2024年4月10日現在)。どこもめちゃくちゃ素敵な書店なので、よかったらぜひのぞいてみてください。
▼書店のオンラインストア
▼以下のお店にもまだあるかもしれません
最後に、まだうまくまとまらないのですが、増刷をやめようと思った理由のことを。
本を書き上げ、届ける過程で、自分の中に「うむむ」と思うことが出てきました。それは、「『ママ』になりたくない」という気持ちの中に、女性性に対する差別的な心が含まれているのでは、という疑念です。
「私は『ママ』になって喜ぶ女の人とは違う」「母親業だけの人生なんて」というような、ある種の母性・女性性を下に見るような気持ちがなかったと言えるだろうか。
考えれば考えるほど「あったかもしれない」に行き当たるのが正直なところです。そして、その気持ちはいろいろが絡み合った根深いもので、自分でもちゃんと解きほぐして向き合うべき性質のものなのでは、と考えるようになりました。
それを掘り下げきれていない中でしれっと増刷し続けるのは、不誠実なんじゃないか。今のところはそう結論づけることにしました。
「『ママ』になりたくない」の奥の奥には、どんなふうに構成されたどんな気持ちがあるのか。次のZINEなのかそうじゃないのか、まだわからないけれど、そのうち自分なりの答えを出したいなと思っています。