先日、こちらの記事「人手翻訳vs.機械翻訳ガチバトル!」にて、どれが私の翻訳なのか、そしてどれが機械翻訳なのか、というクイズを出し、意見をTwitterのアンケートで募ってみたところ、次のような結果になりました。
(ちなみに、リンク先記事の①がDeepL、②がGoogle翻訳、③が内田訳、④がChatGTPが正解でした。)
驚いたことに、かなり多数の翻訳者勢が①DeepLに投票していたのです。(※なお、特許翻訳者でない人にもご協力いただきました。)
特に特許に関しては「逐語訳がいい」という「神話」のようなものがずっと信じられているように感じられることがあります。
その根拠として「PCT出願の翻訳はミラートランスレーションをしなければならない」というものがあるように思います。確かに、「平成27年9月30日までの審査に適用される特許・実用新案審査基準」には、「日本語として適正な逐語訳による翻訳文(中略)を提出しなければならない」という定めがあります。
しかし、平成27年10月1日以降の審査基準ではそのような文言は削除されており、次のような記載となっています。
さらに次のような記載もあります。
私が先ほどの記事で挙げた例は英訳ではありますが、まず優先すべきは新規事項がないこと、文意がつながること、技術常識に沿っていること、語句の見落としがないこと、などであることには変わりがありません。
この点について意識した翻訳を心がけていきたいものですね。