エコバッグと仲良くなろうと思う。
正直なことを言います。
私は、食品に関して、特に生鮮食品をエコバッグに入れるのが、苦手です。お魚とかお肉とかのパックがバッグに触れると思うとナーバスになります。使ったバッグって、みんなどうしてる? 洗濯機で洗っているのかしら? 洗濯すること、またそこで「お魚とかお肉が〜」が脳内を占拠しナーバスになり。手洗いしたらいいじゃんと言う話なのだとは思いますが、それ以前の使用することへの生理的反応が「ナーバス」なので利用が進みません。生もの以外は全然問題ないのですが。
先日、プラスチック問題をテーマにした読書会に参加しました。『脱プラスチックへの挑戦』(堅達京子+NHK BSスペシャル取材班著・山と渓谷社)が今回の課題図書でした。
プラスチック問題と聞いたら、生活に身近なのはやはりレジ袋とか食品トレイとかペットボトルがまず頭に浮かぶと思います。プラスチックが今、日本のみならず、この星に生きている人間にとって、生物にとって、大きな問題になっていますよ、と言う意識、またそのことへの関心持っている人たち、そこに関連する業界の方々が、この読書会に参加しています。
当日は、著者の堅達さんも時間の許す限りというところで参加され、直接話を伺えたのは幸運でした。取材の現場での実感を交えた話を聴きながら、この読書会の主催者である枝廣淳子さんもそうですが、
今、この時代を生きているものとして、できることは何だろう。こうした事実を知って、この目で見て、触れて、こんな風に感じている。そしてこんな風に考え行動してみたんだ、結果はこうでね。だから次はこうしようと思って、今その準備をしているよ。
そんな話を聞かせていただけて、自ずと「自分はどうだろう」とポジティブに向き合い始める。そんな空気が、私がこの読書会に参加する理由の大きな部分を占めています。
私は、お金を払ってでもレジ袋に食品は入れたいと思っていましたが、今は少し考えています。昨日は食品をエコバッグに入れて帰ってきました。この変化の背景には、やはり本を読み衝撃を受けたこともありますし、堅達さんや枝廣さんの熱量に触れたことで「熱伝導」したのもあります。
ただ、最後に私の背中をポンと押してくれたのは、今思うと、参加されていた方のあの一言と笑顔だったなって思うのです。
ペアになって話をしたのですが、自分にできることは何かという話の流れの中で「私、エコバッグが苦手で」と白状したんです。もちろん理由を問われました。「どうしても生理的にお肉とかを入れるのが苦手なんです」。もう画面を見れません。「はあ?」って呆れられただろうと思いました。
「面白いですね、ハハハ」」
え? 笑ってる? 顔を上げて画面を見ると、その方が愉快そうに笑ってたんです。何のおまじないだったかはわかりませんが(笑)、その瞬間、エコバッグと仲良くなろう、と思ったんです。食品関連の企業にお勤めの方だったので、生活者の声として面白かったのかもしれませんが、私にとっては、その方の笑顔が、最後の「ポン!」でした。
実際使ってみると、レジ袋は使わないけど、薄手の袋に入れてしまいます。濡れないように漏れないように触れないように、いざという時の保険のように袋に入れてしまう。うーむ。さあ、どうするか。
エコバッグともっと仲良しになるポジティブチャレンジは続きます。
【text by REIKO from Japan】
佐藤礼子 山間地の昔ながらの暮らしが残る環境で高校までを過ごす。高校時代の愛読書は『留学ジャーナル』と『Hi-Fashion』。短大で村田しのぶと出会い、物心両面で彼女と彼女の家族に支えられる。「ここなら合うと思う」と村田が持ってきた会社案内で就職先を決める。そこで宮本ちか子と出会う。彼女はネパールへ。私も結婚・出産を経てフリーランスライターに。その後、人生のサポートになる「タマラ」というエネルギーを知り、その哲学を知り、ライター業と兼務で創始者秘書に。タマラが縁でハワイ島で成田水奈と出会う。その後、宮本ちか子もタマラに参加。そして、約20年ぶりに村田しのぶと再会し、2018年「Beautiful planet」を立ち上げる。