子供のために自分の人生を諦めたくない。

子供が生まれて10年近く時短勤務をしています。
産休育休も2度取りました。
小学校卒業まで時短勤務の制度が使えるので、あと最高7年は時短ができます。弊社、育児に関する制度はめちゃくちゃ整っているので。
制度ができたばかりの頃から使っているので、労働組合にも意見を聞かれ、正直制度の充実にものすごく貢献していると思います。

しかし、ここ10年近く、わたしの職域は据え置き。
いちおう、時短勤務者にそのことによって考課を下げることは禁止されています。が、わたしの今の職域は上に上がるのに上長の推薦が必要なのです。←最近知った
たぶん、忖度されているのと、やっぱり休んだり早く帰ったりしているので、それをフォローしている人の方が評価が高くなるのと……あと、数年前まで、わたしは「細く長く迷惑かけずに働き続けられれば御の字」と思っていました。それが伝わっていたのだと思います。

でも、ここのところ考えが変わりました。
特にムスコの特性に気づいてからです。

「わたしは、わたしの人生を諦めたくない」と思ったのです。

わたしはもともとキャリア志向でした。
今の会社は新卒で入社しましたが、高卒専卒大卒といろいろいて、大卒入社のわたしは入社の時に「あなたは将来の管理職候補だから」とはっきり言われました。
そこから会社の規模が変わったり子会社化したりいろいろあって、わたし自身も会社の意向とは違う部署を志望したりして、育休復帰後も都合に合わせて異動させてもらったりもしてそんな話はどこかにいってしまったようでしたが。
でも、わたしが育休などで立ち止まっている間に、後輩がどんどん昇進していきました。
毎年4月にはなんとも言えず消化しきれない気持ちになったものです。

一昨年、わたしに初めて自分の意思と関係なく異動の内示が出ました。
(それまで2度異動を経験していましたが、それは自己都合を会社が考慮してくれた結果の異動)
それは、その時担当していた業務の経験を持った人がリーダー格にほしい、遥に来てほしいという、先方から指名の異動でした。当時の上司からも「遥さんは今はこうして時短勤務をしているけど、大卒だし、今後のキャリアのこともあるから」と示唆されました。
会社に忘れられていなかったという事実にはっきりと喜びを感じて、ああ、わたしはやっぱり仕事で認められたい、結果を出したいと思ったのです。

しかしその時点でムスコの発達の遅れはわかっていました。毎週一回の療育に通うために勤務時間も調整していました。療育的な環境を整えるなら、わたしが仕事を調整する、もしくは辞めてさらに回数を増やすことが良いに決まっていることもわかっていました。それでもわたしは、仕事を辞めることは最終手段だと思っていて、今ある制度をフル活用してでも仕事にしがみつこうと心に決めています。
それは、もちろん収入のためが大きいのですが、わたしがまったくもって家を守るための仕事にやりがいを見出せないことも大きいです。
(専業主婦やれる人のことは大尊敬しています)

わたしはムスコの発達の遅れがわかり、仕事辞めないんですか?的なことを心理士さんに言われたり制度の壁にぶつかった時に、ここで仕事を辞めて、それをムスコのせいにしたくないと思ったのです。

それならば仕事で一生懸命稼いで、お金で家事や送迎や療育をクリアしていく方が自分に向いているとも思いました。
「仕事で認められたい」という自分の夢を諦めずに、やれることを模索していくつもりです。

転職も視野に入れてはいますが、ムスコが小学校に入ってからどのような生活になるかまったく未定のため、今転職活動をしても採用してくれる企業はないでしょう。なので、今できることは、今の仕事で少しでも上を目指し、キャリアを積むこと。
開眼したわたしは、会社の制度を使って通信教育を受けたり、管理職登用を見据えた人事コースへの申込みをしたりしています。
時短勤務者に管理職が回ってくることはないかもしれませんが、いつか時短を解除した時にすぐにでも登用されるよう準備しておこうと思います。

ムスコの療育は今、週に1〜2回。
夫も送迎してくれるので、わたしの負担はそこまで大きくないです。
保育園での生活も楽しそうなので、これはこれで療育とは違ったムスコへの刺激になっていると思います。最近は急にお友達と遊べるようになり、お友達の名前をたくさん言うようになりました。トイレトレーニングも少しずつ進んでいます。

小学校に入ったら、送迎も必要かもしれない。学童にも入れないかもしれない。不登校になるかもしれない。
それでもその可能性を先に挙げて自分の人生を諦めたくない。
どうなるかはわからないけど、頑張ってみたいのです。

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