住宅業界の倒産リスク 過去に学ぶ
住宅業界の倒産リスクとその教訓
「5000万円時代」の暗い影
これは予言ではなく、プロファイリングです。
2024年の住宅市場は大きな変革期を迎えています。積水ハウスや大和ハウスといった大手住宅メーカーは高価格帯の住宅を中心に展開しており、積水ハウスではついに建物だけの価格が5000万円を超え、庶民には手の届きにくい「5000万円時代」とも言える状況です。
都市部の富裕層や共働き世帯をターゲットに、坪単価125万円といった高価格帯の住宅が注目されていますが、これにより市場が二極化し、低価格帯の住宅を求める一般層には厳しい現実が待っています。
庶民に売る気は皆無ってやつですね。これ土地の値段が入っていない驚き価格です。このような勝負の仕方はあると思いますが、ちょっと寂しいですよね。
需要に乗じた低価格住宅のリスク
一方で、「手の届く価格でマイホームを持ちたい」という庶民のニーズは依然として根強く、低価格住宅への需要は高まるばかりです。金利が上がれば、当然ですが借入可能総額が下がります。結果、ローコストしかないんです。
この需要に応えるため、特に中小の住宅メーカーや新興業者が価格を抑えた住宅を提供しようとしていますが、ここに大きなリスクも潜んでいます。資材費の高騰や人件費の増加により、品質や耐久性が犠牲にされるケースが増え、こうした「安かろう悪かろう」の住宅を提供する業者が増加傾向にあります。
根本の問題は職人がいないんです…。職人が。これを囲おうと思うと多くのコストが必要になります。積水ハウスさんなど大手メーカーの値上がりの原因になっています。
でも、家は見た目でわからないのが最大のリスクです。映画のセットは素敵ですが、そこに一生住むことはできません。
過去の教訓:東日本ハウスの倒産
この現象は、決して初めてではありません。2008年頃には、東日本ハウス(現:日本ハウスホールディングス)やシノケングループなど、低価格住宅を武器にしていた企業が経営不振に陥りました。
特に東日本ハウスは、低価格戦略により短期間でシェアを拡大しましたが、品質問題や経済環境の悪化が重なり、最終的に倒産の危機に直面する事態となりました。このようなケースは、需要に応えようとするあまり、品質管理やリスク管理が不十分であると経営が立ち行かなくなるという教訓を残しています。
営業していた隣の展示場がある日突然閉鎖…。衝撃的な景色でした。あれは切ないですよ。そこそこ中堅だったのが衝撃的展開でした。
今後も倒産は増えますよ、予言ではなくプロファイリングです。
目利きができないと危ない!
今後も金利上昇や資材費の不安定さにより、住宅業界の経営環境は厳しさを増すでしょう。大手メーカーは高価格帯に注力していますが、中小企業や新興企業の中には、消費者のニーズに応えるために品質に妥協した住宅を提供するところも出てきます。過去の事例が示すように、こうした事業が行き詰まると、最終的には倒産という形で消費者も被害を受けかねません。
そうなんです、目利きがものすごく重要になるんです。その選択、失敗すると本当に一生涯レベルでの大きなリスクになることが予測されます。
家は自分たちだけで探さず、セカンドオピニオンが必要な時代になります