ぼーて

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日常はエッセイ。人生は物語。大好きな事を文章に。記事のシェアはご自由にどうぞ!(mail⇨ cestmarrant3@gmail.com)

マガジン

  • 藤井風さんのこと

    この世の宝

  • 日常エッセイ

    昔から今日まで、少し変でもの悲しく、でも綺麗で大好きな思い出を。

  • BTSテテのこと

    ※こちらの記事は全て個人的な感想です。

  • 音楽家 反田恭平さんのこと

    音楽界の未来設計士

最近の記事

藤井風さんって神話に出てくる芸術の神みたいだなと思う理由

私は文章を書くことが好きだが、それよりも本当は、言葉で表せない世界を表現出来てしまう人にどうしても憧れる。言葉の壁を貫通して、感覚にダイレクトに訴える事が出来てしまう人に。だからこそ、その世界の断片をせめて、言葉のしゃもじで掬わなければ勿体ない気がして居ても居られなくなってしまう。 しかし、どんな言葉もその人の美を前にすれば、たちまち後付けの産物となる。脳みそを駆使して作られた言葉は、心揺さぶるハミングには到底敵わない。空気を振動させて人を一撃でノックアウトしてしまう素敵な

    • 藤井風の半目に宿る色香と見果てぬ世界への橋渡し

      風さんは見ている。油断してはならない。半目になっても見ている。白目になった時はもっと油断してはならない。 風さんの半目に見果てぬ世界の色香を感じたのはいつだろう。あれだ、パナスタの「まつり」の最終部分のメロディーフェイク。あの、上がる花火をバックに風さんも上へ上へと登り、自分が花火の如く炸裂してしまう高度な「Ah〜」の時。 あの場面が好きで、繰り返し繰り返し何度も見ていた。そして気がついた。 「...見ている」 風さん、見ている。一見目を閉じて官能的にメロディーフェイ

      • 雑居ビルと花

        『新宿の雑居ビルのよく分からない店でランチをしていたら、藤井風さんという方の花という曲が流れて来た。歌詞がとてもいい。きっと有名な方なのだろう。』 うる覚えだけれど、こんな内容のツイートが目に入った。 雑居ビルのよくわからない店でのランチ、という、コンクリートの湿った空気とどこの国の料理か分からないエキゾチックなご飯の良い香り。室外機の音。電車の響き。がしてきそうな、その都会の雑多さの描写に胸が切なくなった。 忙しい時間の隙間に一瞬だけ気持ちが軽くなるとしたら、「太陽の

        • 乗り継ぎ地点のテテの日

          今日はテテの誕生日だ。 2023年12月30日土曜日。 テテがBTSになってからVでなく24時間キムテヒョンでいる初めての誕生日の日。 嬉しい日。そしてテテがアーミーの前にいない初めての日。 テテが兵役に勤しむこの年は貴重だ。 あとは来年、一生に二回だけのこんな日になるであろう事を祈ってこの感情を大切にしようと思う。 今年はテテが初のソロアルバムをリリースした! めでたい!愛でたい! テテが歌詞を書かない選択をした。それは私にとっては(きっとテテペンさんにとっても)わり

        藤井風さんって神話に出てくる芸術の神みたいだなと思う理由

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        • 藤井風さんのこと
          7本
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          2本

        記事

          自分を見ている自分の目が、そのまま自分の人生になる

          だから、愛を、感謝を、というのはまず自分に。 よく「神様はその人に超えらない試練は与えない」という言葉を耳にするけれど、確かに、みんなそれぞれ与えられる試練はあらかじめ用意されているのかな、と思うこともある。ただ、「神様どうして?」って思いたくなるような、自分の力ではどうにも回避出来ないものなどはどう説明するのだろう。大人になってだんだん分かってきたのは、その山が大きければ大きいほど、乗り越えた先には、とっても素敵なご褒美が待っている、ということ。それは物理的なご褒美という

          自分を見ている自分の目が、そのまま自分の人生になる

          髪を切った藤井風さん

          藤井風さんが髪を短くして。 楽しくて可愛くて、色々な人々の感想を見て回った。 きっとみんな「イメージがガラリと変わったね」がファーストインプレッションで、私が好きだった感想たちは「元の風さんに戻ったね」だった。 きっとYouTubeの初期の時代の風さんの事を言っているのかな。 男の子が学校から帰って来て、制服を脱ぎそこら辺にほっぽり投げて、ジャージやトレーナーやスエットに着替えてとりあえずピアノの前に座ってなんか弾く。 制服の時代が過ぎても、とりあえずなんか鍵盤の前に座

          髪を切った藤井風さん

          藤井風の思想観は生活の芸術

          海外には自分が信じるものを持った優しく美しい青年はたくさんいる。私は、日本にいながらまたそんな人と出会えた事をとてもラッキーだと思った。風さんを見ると、普段は行けないような旅先にいる不思議な青年と出会ったような嬉しさや、ドキドキワクワクした思いを感じないだろうか。 何かを変えたければまずは自分に語りかけ、執着を手放し、必要ならば物の見方を変える。自分の中を愛す。そして、自分の喜びと人の喜びは繋がっている。 これは、様々な芸術から誰でも知ることが出来る、時代を超えた普遍的な

          藤井風の思想観は生活の芸術

          藤井風が、渋谷まで行かずに池袋駅で降りてくれそうな青年になっていた話

          ※この記事は個人の感想です。 以前、私に藤井風さんを教えてくれた淑女の話を書いた。 彼女はとても美しい人で、前職は小粋なセレクトショップの販売員だった。だから彼女自身もとてもかっこいい。そんな彼女が見せてくれた藤井風さんの画像は、またまた本当にかっこよくて、「こりゃ、サブカルな古本を漁る青春時代を送った私には別世界、彼女のようなお洒落で洗練された人にぴったりだな」と思っていた。 彼女から初めて「藤井風」という名前を聞いた2020年2月、まだ世間一般に名前が浸透していた頃

          藤井風が、渋谷まで行かずに池袋駅で降りてくれそうな青年になっていた話

          反田恭平さんの音

          私は文章を書く時、いつも、頭の中に音楽が流れている。最近はもっぱら、文章を書いていないときもずっと、反田さんの弾くリストの《愛の夢》が流れている。 優しさと情熱と穏やかさ、大胆さと明晰さ、そして色気。全て含まれていて、聴き終わると、なんだか居てもたってもいられないような、素敵な小説を読み終わった時の後読感を感じることが出来る。それが、たった5分45秒で何度でも。 ピアニスト、反田恭平は美しい。 反田さんは、生命の色気を知っている人だと思った。 冬の寒さ、夏の暑さ。全てに宿

          反田恭平さんの音

          大人になるという事

          「アーミー、浮気するなよ」と言っていたテテが「アミは親友です」と言うようになってずいぶん経つ。この言葉は、自分の大好きなこと、自分の大好きなものや人をアーミーと共有したいテテの、将来誰かと人生を共にするであろう自分やメンバー、そしてその時のアミが未来で穏やかな気持ちになれるためのクッションともなる優しい言葉だと思った。 純粋な天使と真っ直ぐな小悪魔。その両方。シンギュラリティのパフォーマンスそのもののテテ。薄目で少しこちらを見て、ファンの気持ちを見透かしたようにふふっと笑う

          大人になるという事

          【日常エッセイ⑥】うどんですかい

          言わずとしれた、空のうどん。 UDON de SKY 《うどんですかい》 (JALの機内食) 私が初めて出会ったのは、機内の椅子に縛られた空の上だったがニ度見三度見して、 「ねぇ、うそでしょう?」 と心の中で呟いた。 「de SKY」だったら、空の上でする食事や行動全てに応用きくやんけ。 オレンジジュースですかい チキンですかい、ビーフですかい ちょっとあなた座席倒し過ぎですよですかい【字余り】 伝説のコピーライター、故眞木準さんの全日空(ANA)のキャッチコピ

          【日常エッセイ⑥】うどんですかい

          【日常エッセイ⑤】反田恭平さんのトークショーへ行ってきた

          「トークショー?!え?ピアノ弾かないんですか?」 これは、反田恭平さんのトークショーのチケット購入成功に有頂天で大喜びし、チンドン屋の如く報告しに周る私を取り巻く人々のセリフ。 え?ピアノ弾かないと何かおかしいんだっけ。 あの日本で最もチケットが取れないピアニストと言われる反田恭平のトークショーだよ? リサイタルなんて即完売の反田恭平だよ? ナマで会えるんだよ?何か問題でも? 一瞬でたくさんの思惑がオタクの頭の中を早口言葉で駆け抜けて行ったが、そうだ、反田恭平さんは、一

          【日常エッセイ⑤】反田恭平さんのトークショーへ行ってきた

          テテは「感覚」をプレゼントしてくれる

          それは掴みどころが無く善悪の無い世界。 100%な純度で何も混ざっていない。 言葉では説明出来ない感覚。ふわりと理性を飛び越えたもの。具体性は無く、どこかで一瞬感じた事がある。 春、夏、秋、冬。ビルに映る夕焼け。真夜中。 それはどこでだったか。 テテは人の記憶を想起させる。

          テテは「感覚」をプレゼントしてくれる

          【日常エッセイ④】ソアのタバコ

          留学時代。 パリに着いてすぐに入った語学学校のクラスに、「主に泣いてます」の実写版のような、主に泣いている美女がいた。名前はソア。韓国からやって来た綺麗なお姉さん。 ソアがパリにいる理由。 それは、お金持ちの婚約者と破局したから。 思いをバッサリ断ち切るためにパリに来たという。 サラサラの長い黒髪に白く透き通る陶器のような肌。美しい鼻筋。メロンのようなバスト。きっとこの人は女優かなにかだだろうと思っていた。 でも実際は女優ではない、恋に破れてパリへ来た、ただの一人の美しい

          【日常エッセイ④】ソアのタバコ

          「人にあげる」を制限しないと自分が育たない時期がある

          「アイドルというシステムは、人に成熟する時間を与えない」 ナムさんが防弾会食で心から搾り出すように言ったこの言葉。 アイドルとは、人に自分を切り売りしていく職業ゆえ、「自分をあげている」という感覚は、少なからず持つだろうし、ある程度の時間が来れば、あげた分を必ず補充しなければいけない時期がくる。自分が望んでその仕事に就いたとしても、あげた分をコインやお札で埋められるかといったら、そのお金を使うための余裕ある時間も必要になるし、やっぱり休まないとなかなか難しい。 アンパンマン

          「人にあげる」を制限しないと自分が育たない時期がある

          テテは、芸術を呼び起こすアイコン

          以前、ピアニストの清塚信也さんが、「人の無意識を刺激するのが僕の仕事。学んだ美学を、自分のフィルターを通し昇華する。さまざまな種類の種を撒くことで、音楽の花を咲かせ続けたいと願っている。」とおっしゃっていて、テテの顔がパッと浮かんだ。テテという人は、存在自体がこれだ。人々が日々の生活の中で忘れてしまった感性を呼び覚ます。喜怒哀楽、哀愁、興奮、嫉妬、悲しみ喜び安心不安、夜風の香りや太陽の匂い、草いきれも官能も懐かしさも。自分の感情の一部となって入ってくる。こんなに人間の感情を呼

          テテは、芸術を呼び起こすアイコン