夏の続きは終わらない
9/13-17
東京学生演劇祭2018
ミチタカコ vol.4
「夏の続きは終わらない休み、雨の音は聞こえている」
遅ればせながら、無事、終演しました。
なんと、12団体が凌ぎを削る中、大賞、そして観客賞をW受賞し、全国大会へ出場する権利を獲得するという、これ以上考えられない最高の結果を出すことができました。本当にありがとうございました。
審査員の綾門さんに講評で頂いた、「誰ひとりとして欠けてもこの演劇はできなかった」「演劇は総合芸術」という言葉が頭から離れません。
脚本のきらめき、そして演出のセンスはもちろんのこと、私たち役者の個性も、その総合芸術のエッセンスのひとつとして評価していただけたのかなと思うととても嬉しいし、稽古量や全体の練度の高さが評価されたことを光栄に思っています。私の両隣にいる役者、どちらも1年生ですよ?多摩美の役者ってほんとにすごい。
今回、5人の役者のうち、わたし以外は多摩美できちんと基礎から役者を学んでいる方々なので、早稲田でサークル入ってます、趣味でやってます……という感じのわたしはそれが少なからずコンプレックスでした。しかも、本当に本当にわたしは身体が動かなくて、なんなら早稲田演劇界隈の中でも有名な(?)身体が動かないひとだったので、振り落としがあった日「これ本気で降板したほうがいいのでは……?」というくらいに振りが踊れませんでした。わたしが後ろにまっすぐ倒れて支えてもらう振りを練習した日も、わたし以外の4人がわたしの背後に立って「絶対支えるから!安心して倒れて!」と言ってくれてたのに、わたしは背中を曲げずに後ろに倒れることが怖くてどうしても怖くて、何分もそれができなくて、なのにみんながあまりにも優しく「大丈夫!もう一回行こう、必ずできる!」と励ましてくれたので半べそをかきながらやっと一回できたときに、みんなが拍手してくれたのを覚えてます。その優しさが逆に辛かったりして……笑 本当にその節はご迷惑おかけしました……
観客賞を頂けたのも、とてもとても嬉しかったです。お客さんがつけてくれた平均点、10点満点で8.61ですよ⁈死ぬほど好みが分かれるであろう演劇というジャンルで、しかも万人受けの良いとは言えない作風のこの作品が、こんなにも多くの方に高い評価をしていただけたことが嬉しいです。だってこれ、スポーツだったら「クリロナとジョーダンと北島康介誰が好き?」って言ってるのと同じですよ。そりゃ水泳が好きな人は北島康介選ぶだろうけど、なかなかバスケ好きな人が「マイケルジョーダンはすごいけど、金メダル取ってるから北島康介が一番好きだなー」とはならないじゃないですか!いやなるかも!だって北島康介はすごいもん!(例えが下手だった)
今回、わたしは多くのライバルが、いや、ライバルというか「この人達にだけは顔向けのできる戦いをしよう」と思う相手がたくさんいて、それは、
自分自身とか、
初演で私が演じたゆめみを演じたこくちゃんとか、
2人の女の子、の片割れを演じためいさんとか、
わたしを信じてくれた演出のゆづちゃんとか、わたしをミチタカコに引き入れてくれたまこちゃんとか、
早稲田の団体として出演していたココカラとか、
同じく早稲田の、昔演出助手で関わらせていただいたご縁のある虚大空間とか、
観に来てくれた後輩たちとか、
わたしの出演する舞台を毎回観に来てくれる友達とか(わざわざ名古屋とかからも来てくれるの激アツすぎる)、
まあとにかくたくさん、たくさんの人に、私の戦いぶりを見てほしくて、認めてほしくてがんばっていました。結果的に、稽古でできたことが100%発揮できなくて、個人的に演技面では悔しさが残ってしまったので、今回、来年2月に京都でそのリベンジができると思うと、本当に嬉しいです。ありがとうございます。
そう、全国大会は京都なんです、2月なんです。所属サークルの卒業公演がちょうど2月なので、そちらに出演できないのは非常に悔しいのですが、京都で演劇できるなんて夢のようです。去年、花やしきの舞台に立てたのも本当に素敵だったし、今年東学祭で王子小劇場の舞台に立てただけでくらくらするほど嬉しかったのに、京都ですよ京都!京都なんてまだ1回しか行ったことないのに!やっぱり夢は大きく持っておいて損はないですね。あの、今度は下北沢の舞台とか、立ってみたいです。笑
実はまだ、大賞を頂いたという実感はありません。ミチタカコが受賞したので、たしかに厳密に言えばわたし自身が受賞したわけではないんですけど。
なんだか、大賞!と聞いた瞬間は、ふわふわして、現実味は無かったけれど「私のやっていることが報われた感」があったんですけど、1週間経ってみると、別にミチタカコが評価されたからと言って、それは私自身の価値を上げるものではなかったし、私が、認められうる基準をクリアしたわけでもなかった。いや、確実に「わたし」はあの作品の1ピースではあるので、そこへのプライドはあるんだけど。でも、わたしより上手い役者なんて掃いて捨てるほどいるし、私がいなくてもこの作品はきっと完成していたと思う。そういうことを言うのは、非常にナンセンスなのですが。でもそう思うからこそ、次の2月までにわたしがこの作品の中で何ができるんだろう、と本気で考えています。わたしは本気です。
東学祭に関わっているあらゆる早稲田演劇の学生たちの中で最もわたしが輝いてやるくらいの気概だけは、あったんですけど、まあ、無理で、不安で、その不安な気持ちは今も解消されていなくて、それでも、舞台に立つときは「あたしが一番!」なのを見せ続けなければいけなくて、でもそれって難しくて、それでも、わたし、前に進んで行かなきゃいけないんです。ずんずん。
そんなこんなで、遅ればせながら、終演のお知らせでした。興味のある方は、2月のほうもご贔屓にお願いします。
そしてそして!なんと10月はわたし、脚本・演出をやっちゃいます。頑張ります。頑張ってます。役者さんとスタッフさんに恵まれて、ひーひー言いながら頑張ってます。もしお暇があればこちらもぜひ💁♀️
羅生門 から遠く
東京
ミッドタウンのマンションで
幸せ家族がリビング集まり
テレビ囲んで一家団欒
ワイドショーでは連日殺人事件のことばかり
このマンションの住人が殺された?
ねえパパ、
冷や汗なんてかいてどうしたの?
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システマアンジェリカ×くるめるシアター合同企画公演
『盲』
【公演日時】
10月20日(土)14:00/19:00
10月21日(日)14:00/19:00
全4ステージ
【料金】
高校生以下 無料
学生 500円
一般 1000円
※当日券は各200円増し
※高校生以下、学生の方は要学生証
【会場】
早稲田小劇場どらま館
(東京メトロ東西線早稲田駅より徒歩10分)
【チケット予約】
https://ticket.corich.jp/apply/93265/002/(緒方扱い)
※受付開始は開演予定時刻の40分前、開場は30分前となります。
※開演予定時刻5分前までにお越しいただけない場合、ご予約をキャンセル扱いとさせていただくことがございます。お早めのご来場をお待ちしています。
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使途不明金にします