本田翼が考える技術面接の攻略法
○ はじめに
初めまして
21卒理系院生の「本田かにばりずむ翼」と申します。
メーカー技術系志望の理系院生の方から
「技術面接って何やるんですか?」
「技術面接のコツはなんですか?」
「技術面接で意識していた点はどこですか?」
など、技術面接に関する質問がとても多く寄せられたので、技術面接についてnoteにまとめようと考えた次第です。
メーカー志望理系院生ならば、技術面接は避けては通れない道です。そのため、このnoteを読むことによって少しでも技術面接に関する知識をつけ、面接の参考にして頂ければ幸いです。
10000文字越えという、かなり長いnoteになっていますが、是非最後まで読んで頂ければ幸いです。
○ 目次
・技術面接とは何か
・技術面接の形式
・技術面接で評価されている点
・メーカー人事によるフィードバック
・技術面接でよくある質問集
・専門用語はどの程度使っていいのか
・口頭発表する際に評価されている点
・まとめ
・最後に...
○ 技術面接とは何か
技術面接とはメーカー各社の選考において行われている、「研究内容を発表する面接」
のことです。よくある選考フローとして下のようなフローがあります。
1次面接▷技術面接▷最終面接
技術面接は多くのメーカーの技術系選考フローに取り入れられており、自由応募の場合は2次面接あたりに、推薦応募の場合は1次面接で課されることが多いです。基本的にプレゼン資料や事前に提出した研究資料(以後、事前研究資料と呼びます)などを用いて研究発表をします。
技術面接の主な特徴として
・面接官は人事1〜2人、技術系社員2〜5人
・面接時間は約30〜50分
内訳 研究発表:5〜10分
質疑応答:15〜30分
志望理由等:5〜10分
このように技術面接はほとんどが「研究発表」と「質疑応答」です。学会と似たような感じですが、【学会とは異なる点を評価されている】ので注意が必要です。
この点はとても重要なので後述します。
○ 技術面接の形式
技術面接の形式は主に3つあります。それぞれ「何を用いて技術面接をするか」が異なります。
①プレゼン資料
②事前研究資料
③ホワイトボード(自由形式)
電機メーカーS社などは③ホワイトボードを用いて研究内容を発表させますが、ホワイトボードを用いるメーカーはほとんどなく、大体①か②です。そのため、このnoteでは①プレゼン資料と②事前研究資料に注目して書かせていただきます。
○ 技術面接で評価されている点
結論から書くと、恐らくどのメーカーも技術面接で評価している点は同じです。技術面接には主に2つの評価軸が存在します。
①プレゼン資料(プレゼンテーション)点
②質疑応答点
基本的に技術面接はこの2つの評価軸を元に面接が行われます。つまり技術面接に適したプレゼン資料を作り、質疑応答をしっかりやれば技術面接は原理上必ず通るのです。
とは言っても、これではかなり抽象的すぎます。実際のメーカー人事によるフィードバックを見ながら、具体的にどこが見られているのか確認していきましょう。
〇 メーカー人事によるフィードバック
では実際に受けたフィードバックを見てみましょう。フィードバックは僕が実際に受けた企業、それから僕の同期から聞いたものです。実際の人事から聞いてるので、ある程度適切なフィードバックだと思います。
このnoteでは次の3社のフィードバックを紹介します。この3社を選んだ理由は、読み進めて貰えば分かると思います。最初は企業名フルオープンで紹介しようと思っていたのですが、流石に特定等されたら困るので企業名は適当な頭文字にさせていただきます。
①化学メーカーA社
形式:プレゼンテーション
発表時間:3分
②素材メーカーB社
形式:事前研究資料
発表時間:10分
③医療機器メーカーC社
形式:プレゼンテーション
発表時間:7分
ここから長くなりますが、ぜひ最後までお付き合いください。
① 化学メーカーA社
まず化学メーカーA社から見ていきましょう。正直ここが1番役に立ちます。
化学メーカーA社のフィードバックが最も参考になり、役に立つと僕が考える理由は2つあります。
① 内定者のフィードバックがほとんど一致しているため、A社の人事が技術面接で見ているポイントが明確に分かるから。
② 通常のフィードバックは選考通過時や内定時に電話越しで「○○さんのこういうところが良かった」と伝えられる形だが、A社はメールでフィードバックがされる上、プレゼン点・質疑応答点を明記しており、評価基準が分かりやすいため。
僕の知り合いでA社から内定を頂いた人は何人かいるのですが、ほぼ全員同じフィードバックでした。そのため、恐らく「A社が技術面接で評価する点は明確に存在している」と考えられるのです。また、フィードバックに「プレゼンテーション」と「質疑応答」と書かれており、とても評価方法が分かりやすいです。ではフィードバックを見てみましょう。
〜化学メーカーA社人事のフィードバック〜
▷ プレゼンテーション点
・ハキハキと話し、丁度いいスピードで発表した
・発表内容(論理性・工夫点・独創性)が整理されており、分かりやすい
・発表資料に工夫がされている
▷ 質疑応答点
・質問者の意図を適切に汲み取り回答できている
・質問に対してレスポンスよく回答できている
・質問に対する回答の内容が分かり易い
まず、プレゼンテーション点から見ていきましょう。
1番初めの「ハキハキと話し、丁度いいスピードで発表すること」に関しては、通常の研究室のゼミや学会などで皆さんやられていると思うので大丈夫だと思いますが、やはり実際の技術面接はあり得ないほど緊張するので注意が必要です。技術系社員の方が沢山いても出来るだけ緊張せずに、いつも通りのプレゼン発表をするように心がけましょう。
2点目と3点目の「発表内容(論理性・工夫点・独創性)が整理されており、分かりやすいこと」「発表資料に工夫がされていること」ですが、ここがプレゼンテーション点で最も重要視されていることだと思います。
ここについては、あとで「医療機器メーカーC社」のフィードバックにて詳しく書きます。
次に質疑応答点を見てみましょう。
こちらは質疑応答ということもあり、基本的に「技術系社員からされる質問に対する回答」がメインになってきます。技術系社員の質問に対して「質問の意図を汲み取り、レスポンスよく分かりやすく回答する」ことができているかどうかを評価されています。これに関しては正直ぼくはあまり困ったことがありません。何故なら聞かれる質問は大体2パターンであり、どちらも対策すれば対応できるからです。質問される内容は①研究内容に関する質問②研究姿勢に関する質問のどちらかなのです。技術系社員からされる予想質問集は後述しておくので、それぞれの予想質問に対してきちんと回答を作ってから技術面接に挑まれることをおすすめします。
② 素材メーカーB社
次に素材メーカーB社のフィードバックをご紹介します。B社を紹介する理由は「事前研究資料を提出した技術面接」だからです。化学メーカーA社はプレゼン資料を用いた技術面接だったので、次は事前研究資料を用いた素材メーカーB社を紹介させて頂きます。
ここから先は
¥ 250
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?