花を通じて人を元気にしたい | しもかわ人名鑑
今回は下川でのリアルな暮らしぶりを町内の方にお話ししていただく、しもかわ人名鑑。今月は下川の野花などを使ったリースの販売や、ワークショップの企画・運営、また福祉の分野にも活動を広げる伊東千佳さんです。
(取材日:2023年2月)
大自然に囲まれて暮らしたい
6年ほど前、それまで勤めていた仕事を辞めて時間ができたので、ニセコのリゾートバイトをしました。その時、空が広くて、大自然に囲まれて暮らせる北海道に、いつか移住したいと思いました。
でも移住のイメージが湧ききらず、地元の名古屋に戻り花屋に就職しました。
ここで花を束ねる技術を学び、自分の好きなスタイルを見つけた時に、就労継続支援作業所の支援員としてフラワー教室などを行う仕事に転職したんです。花に触れることで笑顔になる人たちをみて、花を通じて人を元気にしたいと思うようになりました。
そんな中、コロナ禍で制限のある暮らしが始まって。この機会に、せっかくなら北海道に移住しようと動き出しました。妹が移住したことがきっかけで、下川町を知りましたね。
隣に便利な中核都市があり、暮らすところはのどかな雰囲気。しかも町中に花がたくさん咲いていたので、私もすっかり気に入ってしまい去年移住してきました。
多くの住民に花に触れてもらいたい
野の花を束ねるシャンペトルというスタイルが好きなので、移住後は下川の野花などを使った花束を作ったり、町民向けのリース作りワークショップを行うようになりました。もっと多くの町民に花に触れてもらう機会を作っていきたいですね。あとは、ナチュラルガーデンのような庭を作りたいです。
他にも、綺麗な花を育てている方がたくさんいるので、庭で咲いた花で花束を作り家の中を飾るような暮らしを広げていきたいと思っています。
自分のやりたい事が明確に
そんな折、ふと「大好きな花に触れているだけで良いんだっけ?」と感じ始めました。ちょうどタイミングよく、障がい者支援施設『やまびこ学園』の求人を知人に紹介してもらったので、そこに就職を決めました。
改めて福祉の中に身を置くことで、自分のやりたいことが明確になってきた気がします。花を通じて障がいのある方も元気にできたら、とても素敵だと思うんです。
今後は仕事の中でも、利用者さんと花を使った作品作りをしたり、彼らの作った陶芸などが買える場所を作っていきたいと考えています。
どの地域に暮らしても、自分がやりたいことは自分で切り拓いていくしかないと思うんです。少しずつでも可能性を探っていきたいですね。
interview:小嶋 恵実