行き着く場所が見えてなくても(7・最終回)
いくつかの仕事を転々とした
超有名IT企業でのサラリーマン(全く社風に合わず2年でやめた)
保険販売のアウトバウンド営業(1件しか契約が取れず契約更改できなかった)
ドラッグストアの物流(頭を使わずに済んだので7年も続いたが所詮底辺の集まる場所だったので辞めるタイミングを図ってはいた)
そして、今の仕事に辿り着いた
某大手携帯電話会社の関連会社
一応は物流部門になるのでドラッグストアの物流の経験が役に立った
一応は大手IT企業でコンピュータを使った業務になるので超有名IT企業での経験が役に立った
一応は官公庁相手の部署もあるので公務員だった経験が役に立った
電話応対はしなくていいセクションだったのでアウトバウンドの嫌な経験は思い出さずに済んでいる
大卒で某中堅出版社に勤めている家族とあまり変わらない給料を得ている
管理職にならないかとのサジェッションを受けたが、全力で断った
自衛官時代、17年もの間管理職を通った私は、何をどうやっても管理職には全く向いていない、という自信を持った
一般の会社で管理職になった後、自分には向いていないと判断して自ら降格するという人が出てきている、というどちらかというとネガティブなイメージのニュースをもう20年以上前に聞いた記憶がある
自衛官の降格は、私が勤務していた20年の間には、一度も聞いたことがない
いろいろとそれぞれの組織の中では型破りなことをやってきたのかもしれないが、紆余だの曲折だのを経て私は居心地のいい今の職場と環境を手に入れた
しかし、
ギフテッドとしての私にきちんとあった教育や育成環境が用意されていたら
いろんな分野でもう少しマシな事態が起きていたかも、しれない
(この項終わり)