くずパチはなぜ面白いのか
筆者は昔、友達の誘いでパチスロをやっていたこともあり一時期多数のyoutubeチャンネルを見るほどハマっていたこともあるのですが、観ているのはあくまで新台の演出とか解説で演者にはほとんど興味はありませんでした。もちろん好きな方もいらっしゃるのでしょうが、筆者はどうしてもあのノリが好きになれなかったのですぐに観ることも無くなりました。
最近筆者はネットニュースを観なくなった代わりに、趣味を見つけようということで色んな趣味動画を観漁っているのですが、久々にパチスロでもやろうかと動画を探したところ、とあるパチンコ・パチスロ実践番組と出会いとんでもない衝撃を受けました。それは、
「くずパチ」です
埼玉県を中心に多数のパチンコ・パチスロホールを展開している遊楽という企業がyoutubeで運営している「王庭チャンネル」という地上波でも放送されている宣伝番組があるのですが、その中の番組の一つとして今年の3月から始まったのがこの「くずパチ」です。
出演者は人力舎所属のピン芸人「岡野陽一」と吉本興業所属の空気階段というコンビのボケ担当「鈴木もぐら」の2名です。空気階段は2021キングオブコントで優勝を果たした今ノリにノッているお笑い芸人です。
最近、超有名ホールを経営する大企業が自身のyoutubeチャンネルを持つことは当たり前になり、そこに人気芸人を起用するという流れがあります。
お二人が起用されたのもそういった理由だと推察されます。
筆者はこの2名の芸人を大人気深夜番組である「ゴッドタン」でよく観ていて、好きな芸人だったので軽い気持ちで観ることにしました。
実践番組というのは新台の紹介だったり出玉対決勝負という企画で何とか面白くするのが常識なのですが...
くずパチはそういうことが一切なく、鈴木もぐらが打ちたい台を岡野陽一と好きなだけ打って二人でトークするだけなんです。しかも記念すべき第一回の実践機種はスロットなのですが「スーパーリノMAX」という最近では当たり前の画面で演出を魅せるということは一切ない、いわばテレビ映えの全くしない機種を選んだんですね。そんな盛り上げることが難しい機種でいかに面白トークをするのか...
これがめちゃくちゃ面白いのです
今まで観たどんな実践番組より遥かに面白いのです。その面白さは芸人業界でも知れ渡っているようでパチンコ・パチスロが好きな芸人は全員観ているようです。
何がそんなに面白いのかですが、遊戯中の二人のトークが抜群に面白いことに尽きます。というより動画全編において発する言葉やリアクションが全て面白いのです。比喩表現でなく全て面白いです。スーパーリノMAXはトマトの図柄が3リール揃えば、高確率という状態に入り、７が揃いやすい状態になる訳ですが、トマトが揃うたびに本心から喜びますし、逆に外れたら全力で悔しがります。そんな人間臭いところが本当に観てて楽しいのです。
二人は朝一から大体夕方5時から夜7時まで、長い時は閉店23時まで長時間打つのですがその間延々とトークをしているそうです。それだけ長時間回して厳選された場面をお送りしているので二人のスキルもありとんでもなく面白くなっているのでしょう。この番組の作り方は超々人気旅ロケ番組の「水曜どうでしょう」に近いものがあります。水曜どうでしょうも、何日もカメラを回してそれを毎回３０分に収めそれを何周にも渡って放送するスタイルなのですが、まさにそんな作り方です。
水曜どうでしょうも本来は旅番組としてスタートしたのですが、気づけば大泉洋のボヤキや人間を絞り出したかのようなトークで視聴者を笑わせる人間トークバラエティになりました。くずパチも全く同じ路線に乗っており、ただの実践番組とは逸脱したくずと呼ばれる二人が繰り出すトークとリアクションは視聴者を爆笑の渦に巻き込みます。
それは決して作りこまれたものでも予定調和でも無い、ハプニングや人間ドラマなので本心で演者がリアクションし、本心で視聴者が笑えるのです。
くずパチが始まった当初はチャンネル登録者数も少なかったのですが、くずパチがはじまってからはその人数をかなり増やして現在１２万人弱です。これはパチンコ・パチスロ実践番組としては異常とも言える伸びです。二人に４万円を渡して好きに打たせトークをしてもらいそれを編集して配信するだけなのでコスパはかなり良いと思いますし、軍資金が無くなった時の二人の多種多様な借金を懇願する土下座シーンは必見です。
信頼度が当たり濃厚の次回予告の様に土下座予想をしたこの画像を最初に見た時は腹筋が壊れるかと思いました。
これは大当たりを引いて連チャンした時のリアクションなのですが、余りにも脳が焼かれている様がヤバすぎて、動画担当からドン引きされた瞬間です。これも腹筋が壊れました。
そして最後に筆者の好きなくずパチ名言を一つ。