藤浪選手オークランドアスレチックスに入団決定!!
ポスティング入札期間終了ギリギリのところで、阪神藤浪選手がメジャーリーグAL西地区の球団オークランド・アスレチックスに電撃入団となりました。
契約は他の日本人選手が大型契約を勝ち取っている中、1年契約だそうですがこれで晴れてメジャーリーガーです。アスレチックスという球団はあのレオナルド・ディカプリオ主演の人気映画「マネーボール」の題材となった球団です。映画を観た方はご存じかと思いますが、アスレチックスは他の球団と比べてとにかくお金が無く、アスレチックスの主要選手の年棒を全部足しても他の金満球団1名の高額年俸に届かない始末です。お金が無く設備も整っていないからか、他球団の選手でトレードの条件として「アスレチックス以外」と言われてしまうこともありました。
それでもマネーボールでは少ないお金を有効に使い主要選手をトレードに出し他球団から有望な選手や一芸に秀でた選手をかき集める、当時では珍しかったセイバーメトリクス用いて戦った結果、地区優勝を果たしたこともあります。
それを踏まえてアスレチックスは選手起用が上手いチームでなおかつ、選手を育てるのが上手いチームというのが筆者の印象です。藤浪選手が他の金満球団では無くアスレチックスに入団したのも何かの縁を感じてしまいますね。
藤浪選手は日本時代調子を落としてからは長い間制球で苦しんできました。しかし、その類まれな身体能力から繰り出される160km/hを超える速球とキレのあるカットボール、フォークボールは好調時は誰も打てなくなるほどの威力がありました。他のメジャー球団はその暴れ馬を年齢も考慮してか避けましたが、そこは育成と起用に定評のあるアスレチックスです。潜在能力の高い日本人選手を格安で取れるならメジャー契約するか!といったような感じです。これでもしメジャーの水に合った藤浪選手が以前の様な活躍を見せれば大儲けですし、ダメでも1年契約なので球団とってはリスクはあまりありません。
しかし藤浪選手にとってはこれが本当のラストチャンスだと思います。これでもし活躍できなかった場合、プロ野球に帰ってきても契約はあるでしょうが大型契約はほとんど望めないでしょう。そしてそのまま引退してあの人は今みたいな扱いをされるか、メジャーで復活を果たし一躍時の人になるかは藤浪選手自身にかかっています。
次に藤浪選手がメジャーで活躍できるか?というところですが、世間の評価としては「活躍するのは難しいのでは。」とか「また当てるんじゃないか。」等の悲観的な意見が目立ちますが、、筆者は活躍する確率は結構高いのではないかと思っています。
プロ野球とメジャーの大きな違いとしてボールの違いが挙げられます。メジャーのボールはプロ野球の使用している公式球と違い、ボールが大きくて滑りやすく縫い目が高い仕様です。滑りやすい手の中でツルツルしてしまい指にかかりにくくなるためメジャーのピッチャーはしきりにロージンを使い手で揉みこんで滑りを軽減させる努力を行っています。それは制球に苦しむ藤浪選手にとってはマイナスですが、縫い目が高いことが非常に好材料なのです。ボールの縫い目が高いと変化球が非常に曲がりやすくなるためスライダーやシンカーの様な曲げる変化球を使うピッチャーにとってはありがたいのです。大谷選手のスライダーは好調時には速球と変わらないスピードでベース1枚分も曲がる誰が打てるんだというボールを投げていました。
藤浪選手はかなりキレのあるカットボール使いなので、ボールも相まってとんでもないボールになることは想像に難くないです。加えてメジャーでは肘への負担からあまり投げる選手のいないフォークボールも使うので三振も取りやすくカタログスペック通りなら活躍して当たり前といったところでしょうか。
もう一つは身体能力です。藤浪選手は大谷選手に匹敵するくらいの大柄な選手で身体能力もそれに比例して高く、高卒ドラ1で入団してから早速10勝する等その潜在能力は大谷選手を超えていたと思います。技術ではなく若さと身体能力だけで並みいるプロ選手たちを手玉に取っていました。しかし、それが災いしてか「高校よりプロ野球の方が練習が楽」とテレビ番組で言ってしまう程練習を怠けていたという話もありました。もし、アスレチックスに入団を機に藤浪選手が真面目に取り組み制球難を改善する様なことになれば、ピッチャー大谷選手の以上の活躍をすることもできるでしょう。
藤浪選手は来季MLBの最も注目株だと言っても良いでしょう。もちろんレッドソックス吉田選手の活躍も期待されます。その出塁能力とバットコントロールは随一なのでメジャーにハマれば凄い成績を残す可能性もあります(守備には目をつむって下さい)
それ以上に藤浪選手への復活への期待感の方が上です。日本全国の野球ファンが掌を返す瞬間を観たいです。
ガンバレ藤浪選手!!!!