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伝えるって難易度★★★★★
小学生の頃の過ちは未熟さ故といえど、簡単に許されるものだろうか?この漫画を読んでると、自分と重ねる部分もあって少し少し苦しい。けど心の機微が巧く表現されていて魅入ってしまいます。
主人公の石田将也はクラスの中心的存在で、よく居るガキ大将的な小学生男子。そこに聴覚障害を持つ女の子西宮硝子が転校してきた。一生懸命馴染もうと頑張る硝子だが、弄りから段々とエスカレートしていじめに発展。そんないじめの対象がある日を境に石田に変わる。クラスメイトの手のひら返しにより、一気に悪者扱いされ集中砲火を受ける。これをきっかけに石田はどんどん孤立してしまう。
そうして周りを拒絶した石田には、他人の顔に×印が貼られて顔が見えなくなる。この表現がとても印象深い。高校生になって2人は再会する。そこからたくさんの壁にぶつかっていく姿からは目が離せなくなる。
『聲の形』は、単なる石田の贖罪物語ではなくて、伝える・伝わる事の難しさを取り上げている。もし、硝子が普通に耳が聴こえて話すことができれば、簡単に理解し合えたのか?不自由なく会話できる同士でも、100%理解し合うのは難しいと思う。聲の形、つまり伝える手段ってたくさんあって。話す以外に、手、表情、身体、文字とか。これだけ表現方法があるなら詳細に伝えられるのでは?とも思う。でも逆に、こんだけあれば解釈もそれぞれあり憶測もあるだろう。伝えるって簡単なようでかなり難易度高いことかも。
大今良時さんが書く『聲の形』は、凄くメッセージ性があります。出会いは酷かったですが、真摯に向き合って少しずつ理解し合っていく2人を見て、希望みたいのを感じました!全7巻で完結してます。映画も良かったですが是非、原作をオススメしたい!
似たように、耳が聞こえない話せない主人公が登場する『王様ランキング』もイチオシ。絵からのイメージで判断すると良い意味で裏切られる笑 読み進める程に面白くなっていくし、かなり刺さる漫画です。現在11巻まで出てます。
障害を扱う作品って、より賛否両論出るし難しいと思う。けどたくさん人目に触れてたくさん意見が出る事で、漫画の意義が増す。これでいいのだ🥸
どんどはれ。