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『法廷遊戯』を読む。
ミステリーとして超一流。でもそれだけで終わるのではなくて多くのメッセージを含んでいる。
読み終わった後にそう思った。
ロースクールに通う学生の間で流行り出した法廷遊戯、無辜ゲームから始まり、三人の登場人物を主軸にしながら物語はどんどん展開を早めていく。
見えそうで見えない伏線の数々、論理的であろうとする法律の中で織りなされる複雑な人間関係、読み手を引き込んではなさないストーリー展開。
面白いです。
でも、そこにあるメッセージは深い。
人が人を裁くという矛盾
司法機関の限界と現実
多くはない、けどゼロではない冤罪
罪と罰とは? 何が罪で誰がそれを決めるのだろう?
そしてそんなこと言っても社会はまわらない。だから限界と矛盾のある世界と法律の中でそれぞれの答えを導き出そうと生きている。
そんなことを考えさせられました。
『僕は、罪を認めて、罰を受け入れる道を選んだ。美鈴は、罰を拒否して、罪と向き合う道を選んだ。どちらが正しい道なのかは、神様にしかわからない。正当な報いとは、誰が決めるべきものなのだろう。』p.343
読んでよかったミステリーでした。
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