第1回The Change Academy。
先週末、構想2年をかけて企画してきたプロジェクトの第1回「The Change Academy」が無事に終了しました。
今年は、北海道、東北3県、東京から新島と八丈島、長崎から11名の高校生、そしてオアフからも7名の高校生が参加してくれました。オアフ島、カウアイ島をめぐり2週間を一緒にすごしました。
このプログラムの参加者には、みんなに「チェンジプロジェクト」ということを課しました。
そのチェンジとは地域や国の改善や改革や学校やコミュニティの事のみならず、家族のことでも、個人のことでも、「変化」ということに対して見つめてもらい、考えるきっかけを持ってもらいました。
毎日、朝早くから夜遅くまで、企業やコミュニティグループを訪問したり、チームビルディングや多くのワークショップを、これでもかってくらいに詰め込んで、そこの成功例、チャンレジ、それに対して自分がどのように感じたか、自分の「チェンジプロジェクト」にどう関係があるか考えてもらう機会を多く組み込んだつもりです。また同時に色々なバックグランドの参加者がいる中で、自分の立ち位置というか、そういう仲間がいるからであろう見える自分を見つめてもらったり、英語/日本語を話すレベルも様々な中で、人と付き合うこと、会話、対話することを学んでもらえたらなという目的でこのプログラムを企画しました。
オアフ島では、はじめ知らない人が集まった中でのチームビルディングと、自分、土地を感じること、学ぶことを中心に時間を過ごしました。
カウアイに行ってからは、コミュニティがそれぞれに続ける努力、ハワイ特有の豊かな移民の歴史やそこに残る、続けようとしている文化だったり価値観のなかから、家族のような「つながり」を学びました。
オアフに戻って島の西部に滞在して、コミュニティが、現代のシステムの中にどうつながるのか、農園を訪問することで、食べ物と人、生活と社会と考えました。
最後にハワイ大に滞在して、グループに分けて、「観光・ビジネス」「文化伝承と多文化共生」「環境」にテーマをわけて企業訪問をしました。
これだけ多くのワークショップや訪問、人ととの出会いが続く中で、毎日「リフレクション」という振り返りの時間を持ちました。
時には全員で大きな輪を作ってひとりずつ話していくやリかた、時にはポスターに自分で表現してもらう、時には大人なしで高校生だけにしたり、スケジュール的にきつい中で会えて時間を設けてみたりしました。睡眠不足の中、人の話を聞くということ、通訳をされることで話がうまく伝わらないなんていうチャレンジも感じたと思います。人前で話すのに慣れてることもいればそうじゃない子もいます。でも、その上手い下手はどうでもいいことでした。
この「リフレクション」は、自分がホクレア号に乗せてもらった際に、30何時間カヌーの上に乗ってる時、風がなくカヌーが進まない時、とにかく時がすぎる。。。なんて時間があるときに、自分のこと、コミュニティのこと、これからのこと、昔のこと、人のこと、家族のこと、自然のこと、地球のこと、海の子と、宇宙のことと、色々考えました。
毎日忙しく過ごしている毎日の中で、そうやってじっくり時間を取ったことがなかったなって気づきがありました。
そして振り返ることで、その経験していることがより深く感じれたり、次に何をするかの頭の整理整頓も出来た気がしたんです。
答えでなくても、次へと進むプロセスにはなって、それがとても大切に思いました。
なのでこのプログラム期間中、こういう考える時間を作ることで、その場でなにかひらめく子もいるだろうし、もしかしたら何年後、何十年後になにかが広がる子もいるかもしれないし(自分がそうだったんで)、そういう将来的にいいきっかけになればいいなというのが願いでした。
今回参加してくれた高校生たち、みんなそれぞれの想いや発見があってのストーリーがあったので、彼らがシェアしてくれた「リフレクション」はすべてがパワフルなものでした。
時間も限られているし、人数もいるので、全部知り切ることは出来なかったけど、ここで出会いがあったことで、これから続くんだと思ったし、きっとこの18人の中でそういう絆が生まれていたのもすごく感じました。みんなそれぞれだけど、種を植えたんだなと本当に思えました。
日本からの参加者たちにとっては、これから大学受験だの、進路のことだの、色々とやらなくちゃいけないことはいっぱいあると思うんだけど、高校生の段階から自分のやりたいことってなんだろうってのを、こうあるべきだっていうレールみたいのを考えないでみつめて欲しかったんです。
自分もその頃の年齢のころは、ある程度レールからはもう外れていたけれど、やっぱり「こうあるべきなんじゃないか」っていうものにブレーキを勝手にかけてたところがあったと思うんです。もちろんそれはそれでその経験があったわけだから今の自分があるのも否定はしないのですが、
その時に「あー、あの時期にこういうこと言ってくれてたら」「あー、あの時にこういう経験出来てたら」ってものを、このプログラムのテーマに入れたいなってずっと思ってたんです。
プログラムを作る時に予想する反応を思いっきり超えました。
あんまりこう書きすぎるとプレッシャーも与えちゃうのかな。でも、この2週間で参加者みんなが自分のコアを見つめなおすきっかけになっていたのはものすごく感じました。
なによりも、写真を見返すと、プログラムの始めの頃と、最後の方で、みんなの顔つきがすごくしっかり自信があふれているのも感じました。
それを知った時に、「あー、おじさんの役割は終わった(笑)」もう大丈夫だって安堵感たっぷりでした。
もちろんこれでつながったからには一生彼らのこれからには興味があるし、嫌がられてもフォローしていくつもりでいます。
自分がハワイにいながら生まれ故郷のために出来るkuleana(責任、任務)が少しずつ形になってるし、それが広がっていくんだなって思える2週間でした。
この場をお借りして、一緒に企画運営をしてくれているboard members(メンバー)のみんな、steerling committee(委員会)の皆さん、サポートしてくださっている企業やコミュニティグループのみなさん、そしてこのプログラムに参加を許可してくれた保護者のみなさん、学校関係者・自治体の皆さん、そしてなによりもどんなプログラムかもわからないのに、よくもまぁ参加を決めてくれた第1回cohort(仲間)のみんな、本当にありがとうございました。
僕らのチェンジプロジェクトはようやく開始しました。これからまだ進んでいくつもりです。
そして今年参加してくれる、これから参加してくれるみんなが行うチェンジプロジェクトのおかげで色々な地域や、国だったり、世界だったりがもっともっといいところになって、どこかの誰かにとっていいことが起こっていくことを願っています。
注:こちらのブログは、Myハワイ歩き方の編集部ブログとして2016年に投稿されたものを一部編集して再投稿しています。