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ぼくが、プランナーになった瞬間

今日は、ぼくをプランナーにしてくれた人のことを書こうと思う。

今から一年前のこと。
ぼくは、心底今後のキャリアについて迷ってた。
転職するかどうかとかではなく、
そもそもこの業界でなにを成したいか、
そして、それにどう携わりたいか、
ひたすらに悩みながらも、日々の業務はそんなこと1mmも気にしちゃくれないので、心身ともにすり減っていた。

そんな時に助けてくれたのが、同じ部署の先輩Oさんだった。
たぶん本人は助けた自覚もなく、シンプルに下をつけたかっただけなんだろうけど。
でも、この人と仕事をしてなかったら、ぼくはプランナーになってないし、言葉の企画にも通ってないし、コピーライターになろうとも思ってない。
なんならこの業界で生きていきたい、なんて思ってない。


話は遡って、2016年。
この年、ぼくは就活生だった。
ぼくの志望業界はテレビ局一択。
おまけで出版社と広告代理店と新聞社という感じだった。

幼少期よりテレビっ子で、憧れを持っていたのもあるが、きっかけは中学1年の時の文化祭。
学年の企画で、三輪車競輪というものがあった。
教室内にコースを作って、三輪車で走ってもらい、タイムを計るというシンプルなものだ。
たまたまシフトが入っていた時間、ぼくはなにを思ったのか、
これ、実況あった方がよくない!?
と、急遽アドリブで実況を入れてみた。
元々三輪車が子供向け(将来の受験生)ということもあり、効果は絶大だった。

その騒ぎ?を聞きつけた先生から、終わった後、
はまはアナウンサーとか向いてるんじゃないかな
なんて言われた。
今考えると、ほんとに先生か?と思うくらい適当なアドバイスである。
でも、ぼくは自他共に認める単純マンである。
すぐに乗り気になって、なぜかすぐにテレビ局で働くということを調べた。
そして、中学3年時には、はっきりと将来の夢はテレビ局でディレクターからのプロデューサーです、と書いていた。

そこからはもうテレビ局しか見えてない。
ありがたいことに、インターンも日テレとフジに行けて、なんとなく出していた(ごめんなさい)、某新聞のビジネスコース(展示やイベント考える部署)となぜか某損保にも行けたので、心置きなくテレビ局一択で邁進していた。

結果は、全落ち。

絶望おぶ絶望。

その流れで出版社と広告代理店受けても、
結局やりたいことテレビっぽいよね?(半笑い)
みたいな落ち方をしまくる。
代理店受けてるのに、ライツ関係で映画とかイベントしたいですって言ってるの冷静になんなんって今なら思う。

それでも、今の会社は拾ってくれて、めでたく映像メインの部署に配属。
最初はプロデューサー的な立ち位置だった。
今でもびっくりするが、2年前のこの時期なぜか現場を仕切ってた。(無知ってこわい。)

そんな中段々と、シンプルにこの映像がいいかどうかの評価軸がしっくりこなくなり、コミュニケーション設計上でどんな役割を果たしていて、どれくらい効果があったのかとちゃんと向き合いたい、と思うようになった。
あと、自社コンテンツ作るぞ!!という気持ちも少し弱まり、課題があって解決策を考えるという代理店的な立ち位置のがあってる気がしはじめていた。(MVのアシスタントとかもちょくちょくやってたけどなんかちがった、、)
でも、この会社でどうすればいいのかさっぱりわからなかった。

なんせ、まだ2年目である。
一人で悩んでるのには限界があった。
そんな時に声をかけてくれたのがOさん。

Oさんは、ぼくが企画したいタイプだとなんとなく察していたみたいだった。
外部プランナーも入れるけど、はまがとりあえずやりたいことぶつけてよ、って企画をやらせてくれた。
Oさんはすごい厳しいと評判だったが、
実際組んでみると厳しいどころか、とことん付き合ってくれたし、飲みに行ってはいろんな話をしてくれた。
めちゃくちゃあつくて、優しい人だった。

Oさんは言ってくれた。

考えるのが楽しいと思えるのは武器だと。
そして、
俺のやり方を真似してくれとは思わない。
はまの中で取り入れたいところは取り入ればいい。
ただ楽はしてほしくない。しっかりと戦ってほしい。
それが他の人と違ってもいいから。
やりたいことしてほしい。

込み上げてきた。
いわゆる昭和的なあつさなのかもしれない。
残業時間ガン無視スタイルもその人に感化されたし、時代と逆行してるのかもしれない。

でも、ぼくは、Oさんの仕事との向き合い方を心底尊敬したし、そこから会社のこととか考えずにシンプルに、なにを成したくて、どう携わりたいかだけを考えた。

そうやって行き着いたプランナーで、ぼくはなんとか立っている。(と思う。)

Oさんは、今でも定期的に飲みに誘ってくれる。
そして、毎回笑いながら言う。

まだまだだなあ。笑


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