私のまぶたは一重だけど、世の中二重の方が人気らしい。でも私はレアな方を選びたい。
最近テレビでまぶたの二重術のCMをよく見かける。
この時期特に増やすということは、新生活のタイミングで印象を変えたいという需要が元々あるんだろう。
この二重術のCMを見るたび、なぜだか心がチクチクするなぁとずっと思っていて、先日その理由が自分が一重だからだということに思い至った。
自分が一重だから、CMを見る度「二重にすると印象良くなるよ!」みたいなメッセージを感じ取ってしまって、なんとも言えない気持ちになっていたのかもしれない。
そんなことを考えていたら、高校生の時、二重と一重の遺伝について調べたことがあったなぁと、そんなことを思い出した。
きっかけは同級生から「なんでアイプチしないの?」って本当に不思議そうに聞かれたこと。あ、一重って、なんでそのままでいるのか不思議になるくらい、この世から駆逐されているものなんだと、かなりの衝撃を受けた。
なんでアイプチしないのかの理由をきちんと答えると、『私にはメリットがないから』。眠い時とかたまに二重になる時がありますよね。その時一時的に二重になった自分を見ても、可愛くなってるぅ!って思ったことが一度もない。ただただ目のインパクトが増しているだけ。自分には似合わない。
同級生に言われた「なぜアイプチしないのか」発言は、さすがに失礼ではと思ったこともあって、私はなぜ自分が一重なのか可能な限り調べてみた。
まず遺伝を疑うわけだけど、よくよく考えたら両親共に二重だった。というか、家族で一重なのは私だけだった。さすがに血の繋がりは疑わないものの、なんか遺伝がおかしい!ということで優性・劣性遺伝を調べた。理科の教科書に載っているエンドウマメの皺のあのメンデルの法則です。
そしたら、瞼の遺伝はいろんな遺伝子が関係しているから一概には言えないものの、二重が優性で一重が劣性らしいということが分かった。
だとしたら、二重の両親から生まれた一重の私はすごいレア!
実際、改めて調べてみたら、二重の両親から一重の子供が生まれるのは一桁パーセントくらいのレアさらしい。
ここまで調べて大いに満足した。私はレアな自分で生きていこう。高校生の私はそんな風に思った。
少し腹がたっても深掘りして調べていくうちに満足するのは昔も今も変わってないな。
二重でも一重でも清々しく生きていきたいし、「なんでそんななの?」なんて聞かないでいきたいですね。