アナウンサー試験の開始時期
他業種より圧倒的に早い開始時期
アナウンサー試験における「スタート」とは、アナウンサー志望向けに行われるキー局のインターンシップの募集開始のことをいいます。
1994年入社 大学3年3月~
2000年入社 大学3年1月~
2007年入社 大学3年9月~
2012年入社 大学3年8月~
2017年入社 大学3年8月~
2022年入社 大学3年4月~
2023年入社 大学2年3月~
※上記1994年は、インターンシップはまだなく本採用試験のスタート時期
こう見るとアナウンサー試験のスタート時期は、年々早まっていることがわかります。今では大学2年生の春休みから準備をしないといけないほどにまでなってしまいました。皆さんはそれに向けて、アナウンサー試験の準備をしていく必要があります。
インターンシップといっても、東京・大阪の局に関しては、実質採用試験というのは業界の常識です。インターンシップでは書類選考や面接もあり、人数を絞った中で、原稿読みやフリートーク、カメラ実習を行います。また目に留まれば、次の段階(上級インターンシップ)もあり、さらにその先もという形です。
大都市から順に地方へ
本採用試験は、キー局(東京)や準キー局(大阪)から始まり、だいたい大学3年の秋ごろから募集が始まります。ただ2021年から局によってばらつきがあり、日本テレビとTBSテレビの2023卒採用試験は、大学4年の4,5月に本採用試験の募集が始まりました。
東京・大阪の局の後に名古屋、さらにその後に福岡、札幌、仙台、広島など、大都市から順に地方都市へ拡大していき、大学3年の春~大学4年の5月くらいまでがもっとも多く募集が出されます。
NHKの本採用試験は大学3年生の3月ごろに要項が発表されますが、こちらも前年からインターンシップが何度か行われ、その中で有力者にはすでにかなりの接触が行われています。
そして民放地方局の募集が一段落した大学4年の10月~12月にかけてNHK契約キャスター・リポーター(※1)の募集があります。
就活の準備はいつから何をすべき?
現状、大学2年の春休みぐらいが、就活のスタートといえます。つまり、そこまでに最低限、エントリーシートで必要なスナップ写真の用意や自己PRを考えておく必要があります。自己PRを考えるといっても、オーディションとは違うので、就職試験で使えるPRを考えないといけません。そのためには1か月ぐらいかけて自己分析もしておきたいところです。また並行してアナウンス技術の練習もある程度はしておきたいです。そう考えると、3か月前、大学2年の1月くらいからは準備に入っておきたいところです。
エントリーシートでどのような写真を貼るのか、自己PRで書く内容は?動画はどんなふうに撮影しようか。セミナーに残ったときに行うフリートークの練習などなど。インターンシップの要項が発表される時期がある程度予想できるので、そこまでにいかにシミュレーションをして納得のいくものを用意し、気持ちの余裕をもってエントリーシートの提出期限やセミナー当日を迎えられるようにすることが大切です。
「就活準備」と「アナウンサーになるための準備」は違う
自己分析やカメラテスト対策など「就活準備」はしておいて無駄はないと思います。一方で「就活準備」をさほどしなくてもアナウンサーになれる人もいます。それがアナウンサーという職業でもあります。
必ずこれをやればアナウンサーになれるというメソッドは存在しません。アナウンススクールに行かなくても、実際にアナウンサーになった人はいます。
「人間的な魅力」がそういう人にはあったと言ってしまえばそれまでですが、「アナウンサー的な素養を持った人」と説明したした方が適切かもしれません。そう考えるとアナウンサーになるためにやっておいた方がいいことが色々と浮かんできます。
アナウンサーに必要なものと聞かれて、みなさんはどんなキーワードが思い浮かびますか。
「人を楽しませる」「場を和ませる」「言葉に気を遣う」「機転がきく」「発想力がある」 「正確に伝える」「状況をしっかりと説明できる」「信頼感」「清潔感」「好感度」「明瞭な口調」などなど
すべてを備えることは難しいかもしれませんが、アナウンサーに必要だと思うことをあなた自身が考え、理想のアナウンサー像をイメージし、そこに近づくためにどんな準備をしたらいいかを考えて行動に移していきましょう。人それぞれそこは違うからこそアナウンサーになるための準備は一つではないのです。
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