エントリーシートに貼る写真
写真は一番最初に見るところ
エントリーシートで面接官がまず最初に見るのは「写真」です。写真が悪いから文章にまったく目を通さないというわけではなく、人間の心理としてまず最初に写真を見てしまいます。
アナウンサー試験で提出する写真の枚数は、キー局はとにかく多い。最大で「証明写真」「バストアップ写真」「全身写真」それに「スナップ写真4枚」といとったところ。最低限、これらをそろえておけば、書類提出に不自由はないと思います。
またスナップ写真は、A4サイズの紙に貼り付けることが多いですが、「あなたらしさ」を表現してくださいとか、「真剣な表情」と「弾ける笑顔」の写真を使ってくださいなど指定がある局が多いです。
ただ問題は写真の中身。同じ人物でも、「写真を変えたらエントリーシートが通過するようになりました」というのはよく聞く話です。
状況説明の写真より自分の顔をアピールする写真
ではどんな写真を目指したらいいのでしょうか。まず、自分の顔が「はっきり」映っていること。当たり前と思うかもしれませんが、実はそれを実行できていない人が多いです。
選考する局側は、サークルや部活や旅行・アルバイトなど、あなたの日常から出てくる表情や人となりも写真から感じ取りたいと思っています。さらに面接では、その写真をきっかけに質問をしてくる場合もあります。
就活生としては、面接で質問を誘導する写真(例えば部活の写真をきっかけにその部活について面接官に聞かれたり)を選ぶということもとても大切ですが、その意味のある写真ということにこだわりすぎて、仲間も一緒に映っている写真や、遠くから撮影したあなたが米粒程度にしか映っていない写真を貼り付ける人もけっこういます。
写真を貼り付ける目的は、あなたの顔を見たいからです。他の人が映りこんでいたら、どれがあなたかわかりません。舞台で活躍した意味のある写真を貼ったつもりが、あなたが米粒程度にしか映っていないのなら、その写真は第一の目的を果たせていません
自分ひとりでいい表情で映っているスナップ写真は、案外少ないものです。自分が部活やアルバイトで一生懸命やっている姿をたまたま映したら、自分の表情も程よいサイズでしっかり撮れていた、そうなれば最高ですが、現実はなかなか難しいです。面接を考え、無理に意味のある場所や状況で撮るよりも、顔がしっかりといい表情で撮れているかどうかを第一に選んだ方が通過率は上がります。
好感を与えられるか
次に大切なポイントは「好感がもてる表情かどうか」。飛びっきりの美人である必要はありません。テレビのアナウンサーに求められるのは、視聴者に好ましい印象を与えられる顔かどうかです。そうなると「明るさ」とか「さわやかさ」などポジティブなキーワードが出てくると思います。一言で言うと、美人やイケメンというより、面接官がテレビに出た時のあなたをイメージできるかどうか、これがひとつの指標です。
また髪型や服の色、服装を変えるだけで、印象はガラッと変わります。お気に入りの勝負服を着て写真を撮るだけが正解とは限りません。雰囲気を変えるだけで見え方が変わり、今まで通過しなかったESが通過し始めた事例は枚挙にいとまがありません。
撮りだめしておこう
アナウンサー試験を目指した時から、スナップ写真は意識して撮りためておくことがとても大切です。特にキー局、準キー局はかなりの数のスナップ写真を必要とするので、普段から友達に頼んで撮影してもらうなどしておきいたところです。
また毎回は難しいですが、とっておきの1枚を目指して、スナップ撮影に対応するスタジオやフリーのカメラマンに頼む人も、アナウンサー志望者には一定数います。
ただ近年、書類審査にエントリー動画が加わったことで、以前ほど選考における写真のウエイトは高くはなくなってきました。逆に、動画の重要度が増してきました。またスマホのカメラの性能が上がったこともあり、写真スタジオに頼んで撮影しなくても十分通過するクオリティの写真を撮影できるようになり、今までほどお金をかけずに通過する人も増えてきました。