技術部#1: 「日本とアメリカでは設計思想が違う」
本日は「日本とアメリカでは設計思想が違う」について考えてみたいと思います。
大昔、アメリカ製の給電機から電源を貰い日本製の通信機器を動かしたときの話をさせて頂きます。
日本でも「給電機」は作れ、以前は「日本製の給電機」を使っていました。
なぜか、その時は米国製のを使いました。
その時、「アメリカの給電機の操作に対する思想」が全く違うことに気づきました。
日本製も米国製の給電機も機能そのものは大した変わりません。
ただ、操作手順の思想がかなり違っていました。
それは、米国製の給電機はミスが起こらないように(人は間違うことが前提でそれを起こさない思想で)設計されていました。
米国製の給電機は、Aの手順が終わらないとBの操作ができす、Bの操作が終わらないとCの操作ができません。
日本製の場合(使っていた給電機は)Aの操作の後に、いきなりCの操作ができ、壊すことが「可能(?)」でした。
従い、日本製の給電機を使うときには操作するたびにドキドキしていました。
そうゆう経験をしているので、アメリカ人技術者に言いました。
「アメリカの設計思想はすごいね。これじゃ、間違いが起こらないじゃない?」
笑ってしまうのは、このアメリカ人技術者の回答でした。
「君は、アメリカを理解していない。アメリカではね、どんな奴が給電機を操作するか分からない、このように間違えのない手順にしておかないとどんな事故が起こるか分かったものではない。さて、日本人は手順を大幅に無視した手順で、機械を操作するか? 普通は、手順通りに操作するだろう?」
私の回答「確かに、日本人なら手順通りに操作し、おかしな操作は恐らくしないだろう」
んー
やはり、他民族の集合体である米国の作業員と、以心伝心でもなんとかなっている日本とはベースが違うことを痛感した瞬間でした。