株式投資の必須テクニック - ローソク足パターンを活用してより高い利益を得る


はじめに

株式投資において、チャート分析は欠かせないテクニックの1つです。その中でも、ローソク足のパターン分析は特に重要な位置を占めています。様々なローソク足パターンの中でも、「宵の明星」は相場の転換点を示す重要な合図となります。本記事では、「宵の明星」を始めとするローソク足パターンの見極め方と活用方法について、詳しく解説していきます。

ローソク足パターンの基礎

ローソク足チャートは、株価の動きを視覚的にわかりやすく表現した指標です。1本のローソク足には、始値、高値、安値、終値の情報が含まれており、これらの関係性から様々なパターンを読み取ることができます。 特に重要なのは、複数のローソク足が連続して現れるパターンです。2本や3本のローソク足の組み合わせから、相場の転換点や強弱を見極めることができるのです。

1本のローソク足の意味

  • 始値と終値の関係性によって、陽線(終値が始値より高い)と陰線(終値が始値より低い)に分類される

  • 高値と安値の差が大きいほど、その日の値動きが大きかったことを示す

  • 実体(始値と終値の差)が長いほど、買い気配または売り気配が強かったことを意味する

複数本のローソク足パターン

  • 2本のローソク足で構成されるパターン:はらみ線、つつみ線

  • 3本のローソク足で構成されるパターン:宵の明星、明けの明星、三空叩き込み、三空踏み上げ

  • 5本のローソク足で構成されるパターン:上げ三法、下げ三法

これらのパターンを正しく理解し、株価の推移を予測することで、より効果的な投資判断ができるようになります。

「宵の明星」とは

「宵の明星」は、3本のローソク足から成る反転パターンの一種です。具体的には以下のような経過を示します。

  1. 大陽線が出現

  2. その翌日に窓を開けて小さな陽線または陰線が出現

  3. さらにその翌日に大きな陰線が出現

これらの3本のローソク足の組み合わせが「宵の明星」と呼ばれるパターンです。

「宵の明星」の特徴

  • 上昇トレンドの中で出現する

  • 1本目の大陽線は株価の強さを示し、2本目の小さな陽線/陰線は売りと買いの拮抗を表す

  • 3本目の大陰線は売りが優勢になったことを示唆

  • 高値圏で現れると、上昇から下落へのトレンド転換を示唆する

つまり、「宵の明星」は株価の上昇が一服し、下落に転じる可能性を示す重要なシグナルなのです。

「宵の明星」の見つけ方

「宵の明星」を実際のチャートから見つけるには、以下の3つのポイントに注目しましょう。

  1. 上昇トレンドの中で出現しているか

  2. 1本目が大陽線、2本目が小さな陽線/陰線、3本目が大陰線となっているか

  3. 高値圏付近で出現しているか

これらの条件が満たされていれば、そこに「宵の明星」が出現していると判断できます。

実践例

以下のチャートは、ある銘柄の1時間足チャートです。

ここでは、上昇トレンドの中で、大陽線→小陽線→大陰線という3本のローソク足が出現しています。しかも、この「宵の明星」は高値圏付近で現れています。 つまり、この銘柄は上昇基調から下落に転じる可能性が高いと判断できるのです。

「宵の明星」の活用方法

「宵の明星」が出現した場合、投資家にはいくつかの選択肢があります。

  1. 保有株の利益確定

    • 上昇トレンドの終わりを示唆する「宵の明星」が出現したら、保有株の利益確定を検討する

  2. 空売りのタイミング

    • 「宵の明星」が高値圏で出現したら、株価の下落を狙って空売りのタイミングとする

  3. ストップロスの設定

    • 「宵の明星」が出現した水準付近にストップロスを設定し、損失を最小限に抑える

これらの活用方法を組み合わせることで、「宵の明星」を有効活用し、より高い確率で利益を得ることができるのです。

「明けの明星」との違い

「宵の明星」とは対照的なパターンが「明けの明星」です。 「明けの明星」は以下のような経過を示します。

  1. 大陰線が出現

  2. その翌日に窓を開けて小さな陽線または陰線が出現

  3. さらにその翌日に大きな陽線が出現

つまり、「明けの明星」は下落トレンドから上昇に転じる可能性を示唆するパターンです。 「宵の明星」が高値圏で出現するのに対し、「明けの明星」は安値圏で出現することが特徴です。

「三川」パターン

「三川」パターンは、「宵の明星」と「明けの明星」の2つのバリエーションがあります。

「三川明けの明星」

  1. 長い陰線

  2. 翌日の小陽線

  3. さらにその翌日の大陽線

この3本のローソク足で構成される「三川明けの明星」は、下落基調から上昇に転じる可能性を示唆するパターンです。

「三川宵の明星」

  1. 長い陽線

  2. 翌日の小陰線

  3. さらにその翌日の大陰線

一方の「三川宵の明星」は、上昇基調から下落に転じる可能性を示唆するパターンです。

「三空」パターン

「三空」パターンは、3本連続で窓を開けて下落する場合を指します。具体的には以下のような経過です。

  1. 陰線で窓を開ける

  2. さらに次の陰線で窓を開ける

  3. さらにその次の陰線でも窓を開ける

これを「三空叩き込み」と呼び、下落基調の中で出現すると、大底を示唆する可能性があります。 一方、「三空踏み上げ」は3本連続で陽線で窓を開けて上昇する場合を指しますが、これは上昇基調の中で出現すると、天井を示唆する可能性があります。

「三兵」パターン

「三兵」パターンは、3本連続で同じ方向(陽線または陰線)に推移するパターンです。

「赤三兵」

3本連続で陽線が出現する「赤三兵」は、上昇基調の中で出現すると強いサインとなりますが、高値圏で出現すると天井を示唆する可能性があります。

「黒三兵」

3本連続で陰線が出現する「黒三兵」は、上昇基調の中で出現すると売りのサインとなります。特に「同時三羽」と呼ばれる、終値と翌日の始値が同じ位置にある3本の陰線は弱いサインとされています。

「三法」パターン

「三法」パターンは、大きな陽線または陰線の後に小休止を挟んで、再び大きな陽線または陰線が出現するパターンです。

「上げ三法」

  1. 大陽線

  2. 小休止

  3. さらに大陽線

この「上げ三法」は、持ち合い相場を上抜ける可能性を示唆するサインとなります。

「下げ三法」

  1. 大陰線

  2. 小休止

  3. さらに大陰線

一方の「下げ三法」は、下落基調が継続する可能性を示唆するサインとなります。

まとめ

株式投資において、ローソク足パターンの分析は非常に重要な技術の1つです。特に「宵の明星」は、上昇から下落へのトレンド転換を示唆する重要なシグナルとなります。 本記事では、「宵の明星」を始めとする各種ローソク足パターンの特徴と活用方法について解説しました。これらのテクニックを理解し、実際のチャート分析に活かすことで、より高い確率で利益を上げることができるでしょう。 株式投資の基礎をしっかりと学び、ローソク足パターンを活用して、自身のトレードスキルを磨いていきましょう。

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