FXチャートパターンを極める！ダブルボトムと逆三尊の違いを徹底解説

外国為替（FX）取引において、チャートパターンの読み解き方を熟知することは非常に重要です。本稿では、ダブルボトムと逆三尊という2つの主要パターンに着目し、その違いを明確にするとともに、見極め方や買い方のヒントをご紹介します。

ダブルボトムとは

ダブルボトムとは、下落トレンド中に2度の底値を形成するチャートパターンです。このパターンが完成すると、上昇転換の可能性が高まります。

ダブルボトムの形状

ダブルボトムは以下の特徴を持ちます。

• 下落トレンド中に2つの谷（底値）が形成される

• 2つの谷の間に小さな山（調整の動き）がある

• 2つの谷の底値はほぼ同じ水準

ダブルボトムが完成する条件

ダブルボトムが完成し、上昇転換を確信するには以下の条件が必要です。

• 2つ目の谷の底値を上抜けること

• ネックライン（2つの谷の間の高値を結んだ水平線）を上抜けること

上記2条件を満たせば、ダブルボトムは完成し、買いシグナルが点灯します。

逆三尊とは

一方、逆三尊は上昇トレンド転換を示唆するチャートパターンです。底値付近で3つの山を形成することから、この名称が付けられています。

逆三尊の形状

逆三尊パターンは以下の特徴があります。

• 下落トレンド中に3つの山が形成される

• 左右の2つの山より、真ん中の山が最も高い

• 山と山の間に2つの谷ができる

逆三尊が完成する条件

逆三尊が完成し、上昇転換を確信するには、ネックライン（左右の山の頂点を結んだ水平線）を上抜ける必要があります。

ダブルボトムと逆三尊の違い

一見すると似ているダブルボトムと逆三尊ですが、以下の点で異なります。

形状の違い

• ダブルボトムは2つの谷を形成するのに対し、逆三尊は3つの山を形成する

• ダブルボトムには調整の動きとしての小さな山があるが、逆三尊にはない

完成条件の違い

• ダブルボトムは2つの条件（底値上抜け、ネックライン上抜け）を満たす必要がある

• 逆三尊は1つの条件（ネックライン上抜け）を満たせば完成する

信頼性の違い

一般的に、ダブルボトムよりも逆三尊の方が、より確度の高い上昇転換サインと見なされています。その理由は、逆三尊では3つの山を形成する間に、上昇と下落が何度も繰り返されるため、方向感がより明確になるからです。

ダブルボトムと逆三尊の見極め方

それでは、実際のFXチャートでダブルボトムと逆三尊をどのように見極めればよいでしょうか。

ダブルボトムの見極め方

• 下落トレンドの底値付近で2つの谷ができたか確認する

• 2つの谷の間に小さな山があるかチェックする

• 2つの谷の底値がほぼ同水準であることを確かめる

• 2つ目の谷の底値を上抜け、さらにネックラインを上抜けたらダブルボトムが完成

逆三尊の見極め方

• 下落トレンドの底値付近で3つの山ができたか確認する

• 真ん中の山が最も高いことを確認する

• 山と山の間に2つの谷があることをチェックする

• ネックラインを上抜けたら逆三尊が完成

一般的には、時間軸が長い足（週足や月足など）でこれらのパターンを捉えた方が、より確度が高くなります。

FXでダブルボトムと逆三尊を活用する方法

ダブルボトムと逆三尊は、FX取引で上昇転換のタイミングを見計らうための重要な手がかりとなります。

ダブルボトムの買い方

• ダブルボトムの完成を確認したら、ネックラインの上抜けた水準で買い注文を入れる

• 利確ラインは過去の高値水準、損切りラインは2つ目の谷の底値を下抜けた水準に設定する

• ポジションサイズは小さめに抑え、利確と損切りのラインを適切に設定する

逆三尊の買い方

• 逆三尊のネックライン上抜けを確認したら、その水準で買い注文を入れる

• 利確ラインは過去の高値水準、損切りラインは真ん中の山の頂点を下抜けた水準に設定する

• リスクを分散するため、複数回に分けて買い増しを行うのがよい

いずれの場合も、エントリーのタイミングを見逃さないよう、チャートをこまめにチェックすることが肝心です。

FXチャート分析に役立つその他のパターン

ダブルボトムと逆三尊以外にも、FXチャート分析で活用できる様々なパターンがあります。

主なパターンの一覧

• ヘッドアンドショルダー（HS）

• 三尊天井

• 三空

• 三兵

• 窓埋め

• 流れ星

これらのパターンを組み合わせて分析することで、FX取引でより高い確度の予測が可能になります。

ヘッドアンドショルダー（HS）

ヘッドアンドショルダーは、上昇トレンドの頭打ちを示唆するパターンです。左右の肩と真ん中の頭で構成されており、ネックラインを下抜ける際に売りシグナルが点灯します。

三尊天井

三尊天井は、3つの山を形成する上昇トレンド転換パターンです。真ん中の山が最も高く、左右の山よりも高ければ、頭打ちのサインと見なされます。

三空

三空は、窓を空けながら上昇または下落するパターンです。3回連続で窓が開いた場合、相場の勢いが強すぎるとみなされ、転換のサインとなります。

三兵

三兵は、3本の陽線または陰線が連続するパターンで、買い手または売り手の勢いが強いことを示します。底値圏での陽線の三兵は買いシグナル、天井圏での陰線の三兵は売りシグナルとなります。

窓埋め

窓が空いた後、次の足で窓を埋めるパターンを窓埋めと呼びます。窓埋めが完了した水準で、押し目買いや戻り売りのチャンスがあります。

流れ星

流れ星は、前の足から大きく離れた位置に小さな足が出現するパターンです。トレンドの勢いが衰え、転換の可能性があることを示唆します。

これらのパターンを組み合わせて分析することで、より精度の高いFX取引が可能になります。

FXチャート分析のポイント

FXチャート分析を効果的に行うには、以下のポイントに留意しましょう。

複数の時間軸を使う

日足、4時間足、1時間足など、複数の時間軸でチャートを確認することが重要です。時間軸ごとにトレンドの見え方が変わるため、より的確な分析ができます。

サポートラインとレジスタンスラインを意識する

サポートラインとレジスタンスラインは、値動きの支えとなる重要なラインです。これらのラインを意識しながらチャート分析を行うと、より確度の高い予測が可能になります。

テクニカル指標を併用する

移動平均線、RSI、ストキャスティクスなどのテクニカル指標を併用することで、チャートパターンの裏付けができ、より確かな分析ができます。

冷静な判断を心がける

FX取引では感情的にならず、冷静な判断が求められます。チャートパターンの見極めも、感情に流されずに行うことが大切です。

FXチャート分析は、経験を積むことで徐々に上達していきます。上記のポイントを意識しながら、地道に練習を重ねていきましょう。

最後に

本稿では、ダブルボトムと逆三尊の違いについて詳しく解説するとともに、見極め方や買い方、その他のチャートパターンについても紹介しました。FXチャート分析は、トレーダーにとってかかせないスキルです。様々なパターンを学び、実践を通して経験を積むことが何より大切です。本稿が、みなさまのFXチャート分析のさらなるスキルアップに役立てば幸いです。